アクションカメラは熱暴走する。
GoProは寒冷地に弱い。
登場から数年以上経過し、もはや定番となったアクションカメラですが、熱やバッテリーに関する不満の声は、ずっと無くなっていないようです。
それでも近年、バッテリーに関する悪い意見に対しての、改善の兆しが見えてきました。
というより、もしかしたら既に克服しているかもしれないのです。

どうもー、アバウトドアです!
今回はアクションカメラのバッテリー事情について。
GoPro HERO 12
Insta360 Ace Pro
DJI Osmo Action4
この三つを使う機会を得ましたので、冷凍庫にぶち込んだり、高負荷で放置したり。
バッテリーについて色々実験してみましたので、見ていってくださいな!



↓↓では、結論から!
【結論】熱暴走・寒冷地に強いメーカー


まずは各社の代表アクションカメラの、バッテリーや熱/寒冷地の評価を記載します。
なお分かりやすいように、実際電力処理が苦手なHERO 11以前の青バッテリーを、評価「×」にしています。
GoPro 青バッテリー | GoPro HERO 12 | Insta460 Ace Pro | DJI Osmo Action 4 | |
---|---|---|---|---|
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熱暴走 | ||||
寒冷地仕様 | ||||
バッテリー評価 |
今回の記事では、2つの実験を行いました。
一つは「-18℃設定の冷凍庫で撮影」
二つは「高負荷の撮影によるバッテリー残量」
です。
上記の実験から得られた、熱暴走・寒冷地及び、バッテリー評価をまとめてみました。
結論としては以下の通り。
GoProは熱処理がやっぱり苦手で、寒冷地に関しては合格点。
Insta360 / DJIは熱処理が上手く、寒冷地も完璧に近い。
今回の記事を読んで頂ければ、こんな事が分かると思います。




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---|---|
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各社アクションカメラのバッテリー事情


GoPro HERO 12 | Insta460 Ace Pro | DJI Osmo Action 4 | |
---|---|---|---|
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バッテリー | 1720mAh | 1700mAh | 1770 mAh |
上限温度 | 35℃ | 40℃ | 45° |
下限温度 | -10℃ | -20℃ | -20℃ |
連続撮影時間 | 90分(5.3K@30fps) | 100分(4K@30fps) | 160分(1080p/24fps) |
ひとまず公式の情報を載せておきましょう。
Insta360とDJIに関しては、どの製品も強気の温度設定。
結果として、実際に表記通りの性能がありそうなので、各社のスペックは信頼しても良さそう。
というのが、今回分かるかと思います。
連続撮影時間は参考までに記載しましたが、各社ともに表現がバラバラなので、あくまで参考ですね。
冷凍庫実験(耐寒性能)


- 冷凍庫内で撮影(-18℃設定)
- 4K/60fpsで統一
- 先に冷やした状態でスタート
- SanDiskのSDカードを使用
まずはカメラとバッテリーを冷凍庫にぶち込み、十分に冷え冷えの状態に。
そこから録画を開始し、冷凍庫の中でしばらく眠ってもらいます。
撮影条件を4K/60fpsで統一したのは、画質面やスロー撮影として、最もベーシックだと考えての設定です。
各社のバッテリー容量と耐寒性能を、以下にもう一度記載します。
GoPro HERO 12 | Insta460 Ace Pro | DJI Osmo Action 4 | |
---|---|---|---|
![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() | |
バッテリー | 1720mAh | 1700mAh | 1770 mAh |
下限温度 | -10℃ | -20℃ | -20℃ |
バッテリー容量的には、DJIが最も長く撮影が出来るはず。
逆にGoPro HERO 12の場合、-10℃以下の環境でも正常に機能するのか、Ace Proは容量的には最も短いかもしれませんね。
なお、GoProにはちゃんとエンデューロバッテリーを搭載しています。


撮影を終えたカメラ達は、しっかり冷え冷えになっていました。
結果は以下のとおり。
GoPro HERO 12 | Insta460 Ace Pro | DJI Osmo Action 4 | |
---|---|---|---|
![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() | |
録画時間 | 73分 | 86分(30+30+26分) | 86分(30+30+26分) |
Ace ProとOsmo Action 4が並んで86分の撮影時間、GoProは少し短く、73分の撮影時間でした。
Insta360とDJIは、動画が30分ごとにカットされる仕様となっていますが、お気になさらず。
ここから分かることは、メーカーの記載はおおむね正しいと思われる、ということ。
GoPro HERO 12 | Insta460 Ace Pro | DJI Osmo Action 4 | |
---|---|---|---|
![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() | |
バッテリー | 1720mAh | 1700mAh | 1770 mAh |
下限温度 | -10℃ | -20℃ | -20℃ |
メーカ記載 | 90分(5.3K@30fps) | 100分(4K@30fps) | 160分(1080p/24fps) |
4K/60fps時間 | 73分 | 86分 | 86分 |
バッテリー容量的には、Ace Proの撮影時間が一番健闘している、とも言えそうです。
下限温度が-10℃の、GoProエンデューロバッテリーに関しては、やはり他よりやや弱いのか。
他2社と比べると、バッテリー容量の割に撮影時間が短くなりました。
それでも今までの青バッテリーと比較すると、ちゃんと寒冷地用としての機能は、最低限果たしそうです。




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高負荷撮影時の停止時間


続いては熱処理の実験をしてみました。
高負荷の撮影で、熱暴走(熱停止)せずに撮影が続行できるか、という実験です。
- 4K/120fps で統一
- 15℃くらいの室内
- 止まるまで撮影
3社のカメラを常温の室内(15℃くらい)で撮影。
4K/120fpsに設定したのは、3社が統一する、最も負荷がかかると思われる条件でした。
HERO 12なら5.3K、Ace Proなら8Kがありますが、DJIの上限が4Kでしたので、こちらで統一。
結果は以下のとおり
GoPro HERO 12 | Insta360 Ace Pro | DJI Osmo Action 4 | |
---|---|---|---|
![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() | |
容量 | 1720mAh | 1700mAh | 1770 mAh |
録画時間 | 22分 | 68分(バッテリー切れ) | 55分 |
結果は、Insta360のみが最後まで停止せずに撮影を続行し、バッテリー切れまで熱暴走をしないという結果に。
DJIは惜しくも55分の所で熱停止。結構頑張っています。
GoProは熱停止に弱いという噂は聞きましたが、3社でこうも差が出るとは、意外な結果です。
時間で言えば、GoProはInsta360の3倍以上熱に弱い感じです。
これは後にも紹介しますが、GoProは何故かいつまでたっても熱処理が苦手、Insta360製品は発熱しにくい。
こんな傾向があるようです。
とりあえず発熱とバッテリーの関係を見ていきましょう。
熱暴走とバッテリーの関係
熱暴走とは
定格温度の上限を超えて内部が過熱してしまい、正常に動作しなくなってしまう状態を熱暴走という。
e-words
熱暴走は、定格温度の上限を超えることで、カメラが止まる現象。
逆に止まらないように設定されていちゃ、限界を超えて壊れます。
なのでわざと、定格温度で止まるように設定されているのですが、、、
熱暴走してくれても困りますよね。
高負荷時に発熱するアクションカメラ
リチウムイオン電池が異常発熱や発火を起こす現象は「熱暴走」と呼ばれている.熱暴走は,なんらかのきっかけにより電池内部の特定部材が発熱,その発熱がさらに他の部材の発熱を引き起こし,電池温度の上昇が続くこ とで起きる.
日本冷凍空調学会
アクションカメラで言う「なんらかのきっかけ」というのは、おそらく高画質での高フレームレートの処理という事で良いでしょう。
画質は〇K、フレームレートはfps。
つまり、高画質の画像を、1秒当たりの密度の高いコマ割りに処理が多くなり、発熱に繋がるという事。
そしてその発熱は、例えばPCでいうCPUの場合、電気抵抗から発熱するとも言われます。
熱は電力から生まれる
コタツにせよ、ハロゲンヒーターにせよ、発熱するには電力が必要です。
逆に言えば、発熱している場合は「電力を消費」している状態にあります。
GoProが発熱している際は、電気が録画にも回されていますが、発熱にも電気を使ってしまっているという事。
だから高ビットレートでの撮影後、発熱に加えて、他社より少ないバッテリー残量となっていたとも言えますね。
発熱しなければ、電力も消費できる
つまり、電気を上手に撮影に回すことができるカメラは、電気の使い方が上手という表現が出来そうです。
GoProの場合はコレが少々下手でして、他2社のカメラは、電気の使い方が上手なのでしょう。
GoProの特長
(熱暴走しやすい)


GoProのどこにその要素があるのかは分かりませんが、どうにもHEROシリーズは熱処理が苦手です。
昔からすぐ発熱し、高ビットレートの場合は10分で止まるとかも言われました。
寒冷地での撮影もそう、30分も撮影できず、バッテリーが無くなったりとか。
それでもエンデューロバッテリー(白電源)が追加されてから、だいぶマシになりました。
このように、「GoPro 熱暴走」で検索すると、どんどん出てきます。
HERO12になってから、エンデューロバッテリーが標準装備に。
そのおかげで大分マシにはなったようですが
HERO12でも熱暴走は避けられないようです。
やはり今回の実験の通り、GoProは熱処理に弱いのでしょう。
なお、寒冷地につきましては、今回の実験の通り、他より劣るが実使用には適するレベル。
には改善されていましたので、合格点でよいかなと思います!
余談ですがHERO 12は、3社の中で最も充電時間が長くかかります。


Insta360 Ace Proの特長
(熱暴走・寒さに強い)


一方で、Ace Proを含めたInsta360シリーズが熱暴走にも寒冷地にも強いというのは、多くの人が共通して感じているよう。
こちらの方も言われているのは、今回の実験と同じくですね。
DJIもひとくくりに悪いように書かれていますが、個人的にはDJIはInsta360に近いバッテリー性能は持っていると感じました。
とはいえGoProのバッテリーは酷いです。
「Ace Pro 熱暴走」の検索では、今の所は称賛意見ばかりが目立ちます。
これはまだ、Ace Proが夏シーズンを迎えていない事も理由に考えられそうですので、今後の情報に期待したいところ。
ちなみにですが、X3のほうの意見は賛否両論。
GoProよりは熱暴走の意見が少ない印象ですが、熱暴走しないと感じる人と、すると感じる人がいるようです。
僕はまだ、X3で熱暴走に遭遇したことはありません。
寒冷地の使用に関しては、今回の実験の通り、DJIと並んでー20℃というスペックに間違いは無さそう。


実際Ace ProとX3を極寒の環境で使ってみました。
日本一標高が高い、2307mの「横手山スキー場」で検証してみたのですが、どちらもバッテリー一つで、満足なレベルに撮影が続けられました。
というか、思った以上にバッテリーが長持ちしたのでビックリでした。
なお、Ace ProもDJI同様に充電は早いですが、OA4よりはやや遅いくらい。
今回の記事を読んで頂ければ、こんな事が分かると思います。


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DJI Osmo Action4
(熱暴走・寒さに強い)


8月デビューのDJI Osmo Action4に関しましては、夏終わりからの情報が出回っていました。
やはりですが、GoPro HERO よりは熱暴走に強いみたいですが、それでも夏シーズンは熱暴走もしていたとの事。
これを聞きますと、今回ほとんど同じ結果が出たAce Proに関しましても、夏以降で評価が変わってくるかもしれません。
ですが、結構な過酷状況に関しましても、OA4は熱暴走ギリ手前で録画できたとの意見も。
そう思いますと、OA4の評価に関しても、かなり良いのではないかなと思います。
余談ですがOA4は、80%充電の時間が最も早いです。

