登山にミラーレス機や一眼レフを持っていく場合、どうしていますか?
首から肩にかけて斜め掛けしています!
使わないときはリュックの中です!
だいたいそんな感じだと思います。
自分もカメラバッグを使ったり、肩掛けで移動したりと、登山でのカメラの扱いについては悩みどころでした。
Peak DesignのCapture V3(ピークデザイン キャプチャーV3)という道具を購入して半年ほど。冬シーズンも使ってみてのレビューをしていこうかと思います!
控えめに言って、めちゃ便利
ピークデザインというメーカー

2010年、アメリカのキックスターターで資金募集を成功させ、一躍その名を世界の写真業界に轟かせたピークデザイン。そのプロダクトとして世に登場したキャプチャーは、 創業者 Peter Dering(ピーター デアリング)がアウトドアでの撮影時の不満を解消するための画期的なものでした。「スキーをしながら写真を撮りたいと思ったとき、止まり、ストックを地面に刺し、バックパックのストラップをはずし、降ろし、カメラを取り出す。撮り終わったらその逆…毎回そんなことはしていられなかった。撮りたいと思った瞬間はあっという間に去ってしまう」彼はその経験から、いつでもすぐに簡単にカメラにアクセスでき、かつ安全にそれを持ち運ぶ方法を考え、デザインし、プロダクトにしました。
GIN-ICHIより
ピークデザインという名前の通り、アウトドアでの使用を想定されたカメラパーツのメーカーです。これから紹介するキャプチャーV3の他には、三脚・カメラバッグ・ストラップなどのパーツを取り揃えています。
これは、PDの公式動画ですが、分程度までキャプチャーV3の紹介もされています。V3の前モデルであるV2との比較もされていますね。
カメラの持ち運びの悩みを簡単に解決!?
そんなキャプチャーV3というアイテム、どうやって使うものかを画像で簡単に説明します
同封されているのはこちらのセット

前のモデルのV2ではロングピンが別途購入でしたが、今回のV3は同封されているので、泊まり用のザックでも対応します。
まずはこの四角いやつをカメラの底にセットします。これは常時付けたままにするプレートになりますね。

そして、この本体をカメラ側に取り付けます。プレートとプレートで挟んで、ネジで締めこむ感じです。これだけでしっかりと固定出来てしまいます。

いつも通り首にかけたカメラを、ホルダーと本体がスッとハマるように引っかけるだけです。

外すときは?
ボタンがあるので、押しながらカメラを上に引くことで外れます。
非常に簡単なのです。

キャプチャーV3のココがすごい!
薄くて軽量
身体に触れる側のプレートは4mm。ザックのチェストベルトにつけても胸が痛くならないというのはかなりのポイントです。擦れてしまっては快適ではありませんよね。
クッソ丈夫
素材が軽量頑丈なアルミ素材です。表面にキズこそつきますが、およそ壊れることはないでしょう。耐荷重も十分で、F値2.8の広角レンズ+フルサイズ機という、登山で多く想定される最大級の重量でも十分に支えられています。
着脱が早い
カメラ着脱の様子を動画にしてみました。慣れたら片手で着脱出来てしまうのは素晴らしいです。ストックやピッケルを持った状態でカメラが構えられるのですから、写真を撮りたい一瞬のタイミングを逃しません。
そのまま三脚に取り付けられる
これ、めっちゃ便利です。
カメラ側につけるプレートのことなのですが、アルカスイスのプレートと互換性があります。アルカスイスとは、雲台メーカーのことなのですが、有名なのでベルボンやマンフロットなどの三脚メーカーも、互換性のあるプレートを使うことで併用できるようにしています。大手のメーカーと同じサイズで製造することで、大手にあやかるのと、ユーザーの利便性を高めていますね。
話が少々逸れましたが、キャプチャーV3のプレートもアルカスイス互換となります。
つまり、こんな使い方が可能になるのです。
カッコいい
アルミのマットな光沢があり、ガシェットとしての存在もそそります。また、カメラを胸に取り付けている画は結構カッコいいもんです(そう思っているだけ)
クエスチョンコーナー
自分も購入前に思った疑問や、出てきそうな質問に答えていってみます。
- ずれない?
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最初の頃は締め込み不足や着脱に手こずることでずれたこともありますが、しっかり締め込み、着脱にも慣れればずれてきません。
- しっかり締めこんでザックに挟むは良いですが、ザックは傷みませんか?
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ズレずについてくれていることで、ザック側の摩耗は気にしなくて済んでいます。ただ多少跡は残るので、山行以外は本体側はザックから外しておくことをオススメします。登山のザック自体が丈夫なので、そこまで気になりません。
- 片側だけ重く感じない?
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これはザックの性能にも依存してくるかもしれません。ザックがトレランザックのように軽い物であれば、もちろん重量差は感じます。30L以上のちゃんとしたザックであれば、全体重量や固定制もあり、片側の重量はあまり気になりません。
- 胸の部分にアルミがあるので、痛くないか?
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締めこんだ分、胸ストラップが少しだけ潰れます。周囲より低くなることで、本体はそんなに凸にならず、ほとんど気にならないです。
- 対応ザックは?
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自分は、旧グレゴリーのバルトロ(75L)、オスプレーのイーサー(70L)から、トレランザック(10L)、オスプレーの雨蓋ザック(取り外せるヤツ)を使いましたが、どれにも対応しました。
- 邪魔ではない?
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チェストベルトに取り付けるため、中央より右か左にずれます。足元が良く見えるのと、首からの汗は避けられます。ただし、岩場に張り付いた登山(剱岳など)は邪魔にはなります。

チェストベルトがつぶれることで、胸とのクリアランスが保たれます。

同じところにいつも取り付けていますが、ザック側がしっかりしているのでしょう、思っていたほどはダメージを受けていないようです。
あとは、飛んだり走ったりしてみました。
キャプチャーV3の構造を詳しく
挟む面には滑り止めがついているのでずり落ちしにくいですね

付属にロングピンと通常のボルトがあります。通常のボルトは日帰りザック、ロングピンは60~70L程度のテント泊用のザックに使います。
キャプチャーV3のデメリット
落石や雨からは守れない
ザックにそのまま取り付けるタイプなので、カメラはむき出しになります。雨や落石からは守れないのと、クライミングではカメラは仕舞いたいですね。
ただ、落石を気にするような登山では、Go-proのような小さい物が望ましいのと、雨が降ったら景色自体あまり撮影しないので、ザックに仕舞いっぱなしで良いかと思います。
防水性のある登山用カメラバックをお探しであれば、パーゴワークスのフォーカスという製品が使いやすいと感じました。
模造品も存在する
キャプチャーV3はメーカー希望で9,900円となっていますが、模造品は2,000円程度で買えてしまいます。素材もプラスチックではなく、アルミを使用しているようなので、そこそこ使えるのではないか?と想像しています。
ただ、評価は4以下が多いので、フルサイズ機には使いたくないかなと思います。APS-C機であれば、重量が軽いため十分かもしれません。
まとめ
ピークデザインのキャプチャーV3は、スタイリッシュなデザインなガシェットですが、フルサイズ機を安心してぶら下げていられる頼もしい道具です。ずっとかけていても苦痛に感じない構造とシステムであり、おかげさまで必要な時にサッとカメラを構えられるようになりました。
朝焼け・虹・面白い雲など、山の表情はすぐに変わってしまいます。大切なシャッターチャンスを逃さないためにも持っておきたいアイテムですね!
読んでくれてありがとう!