なるべく安く済ませたい、だけどキャンプは快適に眠りたい!
シュラフ選びって、そんな相反する思いに悩まされますよね…
今回はタイトル通り、ナンガオーロラシリーズは600と750どっちにするか迷っている人向けの記事となります!
闇雲にオススメしても仕方がないので、ここではいくつか考察のポイントを挙げていきます。
- 男性か女性か
- 使用目的はキャンプか登山か
- ダウンを着る派か着ない派か
- カイロや湯たんぽを許すか
これらによって、どっちがいいか変わってきそうですね。
僕はもちろんキャンプもしますし
厳冬期の雪洞(イグルー)泊もしています。
ちなみに所持しているのは、オーロラ600DXのほう。
あなたのシュラフ選びの役に立てたらと思います!!
それではよろしく!!
まずはヨーロピアンノームについて理解したい
ヨーロピアンノーム、コンフォート温度、快適温度、下限温度…
これらの言葉を聞いたことはありますか?
理解してくれている人も、ここは見て行ってほしいです!
ヨーロピアンノームとは、EU諸国における、いろんな規格の総称。
その中でもシュラフの規格をEN13537と呼びます。
代謝が低く、寒さに強くない人がリラックスして眠れる寒さを感じない温度。
代謝の高い男性が、ギリ眠れる温度。
6時間耐えられる温度。
低体温症になるかならないかの瀬戸際。
エクストリームは論外にして、リミット温度もまあまあキツイです。
だから基本的に、コンフォート温度を基準にして考える以外無いと思ってください。
※変態を除く。
ナンガもEN13537を基準にしてあります。
EN13537の実験がちょっと微妙
EN13537は、実験対象がヨーロッパの人達です。
そして寝袋の中に入るのは、インナーのみ着た男性です。
何か微妙ですが、これが基準なのです。
一般的に、日本人よりもヨーロッパの人のほうが暑がりです。
代謝が良いのですね。
(しっかしイケメンだなぁ)
そして当然ながら、男性よりも女性は寒がり。
つまり、EN13537をあてにすると、ちょっと寒い思いをする人が多いです。
たいてい、快適温度+5℃が本当の快適温度とも言われます。
外国人男性は代謝もいいので、日本人女性も考察の余地ありです。
使用温度の表記は、シュラフ選びの参考には確かになります。
だけども日本人の実使用において、完全にあてはまるかと言えば微妙です。
こんな想定だってあるはず。
日本人の男女に、ダウンを着た状態で寝袋に入ってもらいました。
イメージとしては、ユニクロのウルトラライトダウンやフリース。
むしろこれがスタンダードなのでは?
ですのでここからは、「自分が男なのか女なのか」「ダウンを着るのか着ないのか」にも着目して頂きたいです。
【冬キャンプ】雪中キャンプ程度なら600DXで大丈夫
冬キャンプの最低気温は、寒くてもー5℃程度。
1月のふもとっぱらキャンプ場で、平均最低気温はー2度とのこと。
スペック | 快適温度 | 下限温度 |
---|---|---|
600DX | -4℃ | -11℃ |
750DX | -8℃ | -16℃ |
ダウンを着た日本人女性と、インナーだけのEU男性が同等の耐寒性だと考えると、-4℃というスペックは妥当と考えられます。
もちろん、寒波の時には-10℃に到達する場合もあります。
そんな場合は、カイロを1~2個放り込んでおけば暖かく眠れます。
(お湯を入れたナルゲンボトルでもOK)
通常の冬キャンプ&雪中キャンプにおいては、オーロラ600DXを選択するのがいいと思われます。
オーロラ450だと寒いので、これが暖かさとコストの丁度よい折衷案と言えるでしょう。
寒がりさんや、雪中キャンプを積極的に行う場合は750が良いかも。
【登山】厳冬期(1~2月)は正直900が欲しい
実は僕が持っているのは、オーロラ600DX。
1~2月の夜を600単体で乗り越えるのは、はっきりいってムリゲーです。
1-2月は、2000m級のベースキャンプ(赤岳山荘など)でも-20℃に迫ります。
スペック | 快適温度 | 下限温度 |
---|---|---|
600DX | -4℃ | -11℃ |
750DX | -8℃ | -16℃ |
-4℃のオーロラ600DXはおろか、-8℃の750DXでもぶっちゃけ心もとない。
だけども900DXだと汎用性が少なすぎるし、今回のタイトルにそぐわない。
ここではあくまで、600か750でどうにかする方法を紹介しています。
お主はどうやって600DXで乗り切っているのだ?
カイロ(マグマ)かダブルシュラフだね
これを放り込んでおけば、一個で体感5℃くらい変わってきます。
秘儀・ダブルシュラフも積極的に活用。
600DXの中に、夏用シュラフを重ね着です。
ダブルシュラフは生地の分重量増加が無駄ですが、暖かさはちゃんと足し算されています。
これなら-18℃でも平気でした。
厳冬期登山は年数回程度だよって人は、このシステムでいいかも。
じゃあ、オーロラ600と750のどっちにする?
僕は、冬キャンプから厳冬期の登山まで、幅広く使いたいと思っていたので600DXを選択しています。
自転車旅(11月頃)にも600DXを所持していました。
僕は代謝がよく、寒さ耐性はほどほどあります。
逆に女性の友達は、僕より一段階ほど寒さに弱いです。
僕のように代謝の良い男性に関しては、600DXが使いやすいかもしれません。
逆に女性には750をお勧めしたいところです。
私が寒がりやねんな。
僕の体感で話をすると、友達の女性にはあまり共感を得られません(笑)
一段階使用温度を下げた、750に使い勝手の良さを覚えるでしょう。
どちらにせよ、600や750単体で1~2月の厳冬期テント泊は、キツイと思って良いでしょう。
ダブルシュラフやカイロ併用の検討を。
オーロラライトという選択肢
登山に限っては、オーロラよりもオーロラライトを選択するほうが良いと考えます。
種類 | 生地の厚み | 最安値(※) | 重量 |
---|---|---|---|
オーロラ600DX | 40D | 38,760 | 1,270g |
オーロラライト600DX | 15D | 45,800 | 1,100g |
600DXを例に挙げるとこのような表になります。
重量170g差にして、差額は7000円程度。
これは、レインコートよりも効率が良い軽量化。
モンベルのダウンシュラフが10Dなことを考慮すると、オーロラライトの15Dは決して虚弱ではありません。
【登山】残雪期の場合(3月)は750DX
残雪期と言ってよいのか、でも気候は安定しているから厳冬期とも言えない…
そんな3月から活動を開始する方は多いのでは?
だけども寒波が来たら、余裕でー10℃を下回ります。
そんな3月中はいかがなものか。
結論、雪洞を掘れば600DX単体で行けます。
だけども全員がそんなことするわけないはず。
正直3月のテント泊は、600DX単体では心もとないです。
やはり、ダブルシュラフやカイロの所持が必要。
3月からテント泊を開始する方、女性や寒さに自信の無い方は、無理せずオーロラ750を選びたいです。
(それでもカイロの所持やダブルシュラフを検討)。
快適温度が-8℃なので、男性は3月あたりから750単体でどうにかできる範囲に。
カイロを放り込んでおけば、男性なら600でもどうにかなります。
【登山】4月以降の残雪期、11月の初冬登山は600~750DX
雪が降るのは寒波到来の時のみの、いわゆる完全残雪期。
それか、初雪が積もる程度の晩秋~初冬の登山。
夏靴で対応できる、4月~11月が活動範囲の方もいるかもしれません。
参考までに、4月の燕岳の平均最低気温はー7.6℃です。
スペック的にみれば、これでも600DX単体では厳しい温度域。
僕個人に関しては、中にダウンジャケットを着ていれば600DX単体で乗り越えられるスペックでした。
私はダウン着ても無理だったので、夏用シュラフを重ね着してた。
ここでも女性と男性で意見が分かれてきそう。
-8℃の750だと、女性だとギリギリすぎるかもしれません。
中にカイロを一つ入れるだけで、750で対応が可能です。
僕のように代謝が良ければ、メッシュテントをオープン状態でも600DXで寝れちゃいました。
(中にダウンジャケットは着ている)。
【結論】600と750どちらを買っても後悔なし
今までの解説は何だったんだ的結論にはなりますが、オーロラシリーズは優秀なので買って後悔はしませんでした。
600を買ってダブルシュラフにしてもよし。
750を買って単体で残雪期に行ってもよし。
600に750にしろ、後から900DXを追加購入するもよし。
とにかくオーロラシリーズは優秀ということは確かです。
ただ一つの後悔と欠点
僕が買ったのが、オーロラライトじゃなくてオーロラだったということ。
ただでさえ大きくなりがちな、冬用シュラフ。
オーロラテックは防水生地故、重くもありでかくもあるのです。
キャンプの人ならオーロラのほうが利点はありますが、登山ならオーロラライトを選んでほしいところです。
なんなら重量を意識するならば、オーロラシリーズよりもモンベルのほうが軽いです。
本末転倒!!w
オーロラシリーズを選ぶなら、軽さ以上の利点が欲しいところ。
じゃあここから、オーロラテックのいいところを述べさせて!
オーロラテックがめっちゃ楽!
さっすがオーロラテックといいますか、結露とかこぼしたお茶とかの対処が楽!
パパっと払えば終了っ!
個人的に一番恩恵を感じたのが、みそ汁をこぼした日。
うわ!みそ汁!最悪!!
っておもったのですが、水拭きしてウェットティッシュで終了。
内部まで汚れが達しないというのは、撥水ダウンに真似できない芸当。
とにかくオーロラテックは、管理が楽ですね。
中ふわっふわで、クッソ気持ちいい
オーロラテックはシャカシャカなのですが、内部はモッフモフ♡
高級ダウンジャケットの外側がシェルで、裏地がサラサラツルツルしていて気持ちいいアレと同じ。
足元はダウン多めで、末端の冷えは感じられず(-20℃とかは無理)。
羽毛布団で足元をくるんだ時のアレに似ている。
顔の周りとか首の周りも考えて作られており、ドローコードを引っ張った時の首元とかめっちゃ幸せ♡
あぁ~
あったかいんじゃ…
ドローコードとかファスナーとか作りこまれている
ファスナーは嚙みこみ軽減ファスナー。
ビーーーーーーーー
って、噛まずに一気に引っ張れる快感
二段ドローコードによって、顔も寒くないし首以下はもっと寒くない。
寒い日は冷気絶対塞ぐマンになるのよね(笑)
羽毛が出てこない
これ、モンベルの寝袋なんですよね。
引っ張っても引っ張っても、ティッシュのように次の羽毛が出てくる。
朝起きたらテントの中が、羽毛が舞っているなんてこともね。
オーロラDXは羽毛出現率がめっちゃ低い。
地味にストレスになっていたので、羽毛が出にくいのは結構ノンストレス。
ロゴが渋いねぇ!
モンベルも寝袋の質は良いんですが、ロゴがね…(笑)
ナンガのロゴはカッコいいので、なんとなく優越感。
配色もいいですよね。
ローランドの真似っぽいんですけど、ナンガというオーラをまとって眠れるというか(笑)
多分イスカやモンベルにない、渋カッコよさ。
なんだかんだ、買って良かったよね!
600にするか750にするかなどの迷いはありますが、オーロラシリーズは買って良かったと思います!
僕の野営経験が、シュラフ選びの参考になったら幸いです!
では!
読んでくれてありがとう!