どうも、アバウトドアです!
今回は、日本国内で良く使われている「登山用バックパック」について。
そのブランドと特徴、そしてイメージから分析していこうかと思います!
一つ注意点がありまして
ザックは背負って決めてね!!
ということ!
ここではカリマーやグレゴリーなどのメジャーなブランドから、UL系のガレージブランドまで紹介していきますが、購入は背負い心地で決めて欲しいと思います。
ここではあくまで
「ブランドの特徴」を解説します!
自分が背負ったザックのブランドの生い立ち、特徴を知ることで、より愛着がわくかもしれませんね!
karrimor(カリマー)
カリマーは1946年創立の、イギリスのブランド。
一言で言うと質実剛健なザック。
破れないし長持ちするし、日本では昔っからの定番みたいな立ち位置。
北アルプスなんかに行くと、80Lくらいのジャンボカリマーを背負ったおじさんが登山しているのをたまに見かけます。
それゆえか、玄人や年配のイメージもあり、20~30代の人が使っているイメージは少な目。
といっても僕は使っています。
年配イメージから?
カリマーと検索すると、「カリマー ダサい」と予測変換が出る始末。
個人的にはダサい感じは無いですが、年配の山ヤさんが使っているからでしょうか?
なんならちょっとレトロ感があり、逆に流行るんじゃね?って思ったり思わなかったり。
容量 | 30L+ |
重さ | 1,490g |
デニール | 210D |
定番はリッジで、30~50Lのラインナップ。
結構昔からあるようでして、僕も中古で買いましたが、なかなか悪くなる雰囲気がありません。
おかげで新しいザックが買えません(笑)
非常に調子は良いです。
質実剛健とは言いましたが、別に軽いモデルが無い訳でもありません。
というより、流行りのULザックスタイルで、新作を出してきています。
100DのX-GRIDという素材なのですが、おそらくUL系で流行っているX-PACの独自素材系でしょう。
軽量でいいんですが、コレ系は加水分解が速いらしいので、カリマーの良さが引き継がれていることを願います。
OSPREY(オスプレー)
オスプレーは1974年創立の、アメリカカリフォルニア州のブランド。
最近日本でも人気がじわじわ伸び始めている印象で、好日山荘での取り扱いも前より増えた?ような気もします。
海外人気も結構ヤバくて、スペイン巡礼の徒歩旅をしたときは、多くの巡礼者がオスプレーを背負っていました。
めっちゃ人気みたいです。
そんなオスプレーですが、グレゴリー程大げさじゃあないウエストベルトで最近人気のよう。
好日山荘のお兄さんが言っていました。
便利機能もついてて、グレゴリーからの乗り換えも多いんですよ。
この言葉に釣られてまんまと乗り換えましたが、オスプレーのザックは気に入っていますね。
それがコレ、イーサーシリーズでした。
あと、オスプレーはロゴがカッコいいのもイイですよね!
容量 | 38L |
重さ | 1,840g |
デニール | 210D |
定番はケストレルでしょうか、スペイン巡礼中によく見かけたのもコイツです。
GREGORY(グレゴリー)
グレゴリーは1977年生まれのアメリカ・カリフォルニア州のブランド。
「バルトロ下さい」って指名買いする人が多いですね!
と、数年前に好日山荘のお兄さんが言っていたので、僕も最初のデカザックはバルトロです。
結局後に、別のお兄さんにオスプレーを吹き込まれた訳ですが。
容量 | 65L |
重さ | 2,230g |
デニール | 210D |
という事で、グレゴリーの定番はおそらくバルトロ。
テント泊以上のデカザックで、とにかく頑丈なウエストベルトが特徴的。
もう、グレゴリーとかバルトロとか、名前からして強そうなイメージは製品と一貫していますね。
何度もモデルチェンジしており、今でもバルトロファンは多くいると思います。
登山的にはオスプレーにじわじわと詰め寄られている、と言うか抜かされた?イメージですが、グレゴリーの守備範囲はタウンユース系が強かったり。
僕もグレゴリーのショルダーミニバックを持っていますが、黒に白のシンプルロゴがウケるんでしょうね。
可愛いです。
もちろんグレゴリー譲りの頑丈さもウリ。
deuter(ドイター)
ドイターは1898年創立のドイツのブランド。
いやー、老舗ですね。
さすがドイツだけあってか、元々軍用供給されていたギアでもあり、もっと遡ると生地工場だったそう。
ビッグウエストベルトのイメージがグレゴリーだとすると、ドイターのザックのイメージとしては「背面通気」。
と言っても、今やオスプレーとかも背面通気はめっちゃ意識していて、どれも似たようなもんです。
結局は自分の身体にフィットするかどうか。
それと見た目の好みで選べばいいってことですね。
容量 | 32L |
重さ | 1,440g |
デニール | 210D |
定番はフューチュラ。
シンプルですねー。
ドイターは2021年にロゴをシンプルなものに変更しまして、ザックもついでにシンプル化した見た目に。
もとよりドイターは環境配慮強めですが、ロゴ変更によって、前にもましてECO感が強まった気がするのは僕だけ?
新型フューチュラもリサイクル生地を使っていますね。
MILLET(ミレー)
ミレーは1921年創立、フランス出身のブランド。
元々ザックのメーカーで、エベレスト初登頂時のザックという称号を得ていますね。
それゆえザックはもちろん良いのですが、登山ウェアのシェアと開発にも気合が入っているので、単純にスゲーなア、って思います。
容量 | 30+5L |
重さ | 1,500g |
デニール | 210D |
耐水性 | 1,500㎜ |
ついにって感じですが、ザックにもシリコン加工を施すメーカーが出てきました。
テント業界は既にシルナイロンが定番化し始めていますが、ザックにシルナイロン採用は盲点でした。
さすが製品開発に敏感なミレーって感じがしますが、気になるのはPUコーティングを裏にしているかどうか?と言う点。
従来のように加水分解は避けられないのか?
それともシリコンコーティングだけの攻め姿勢なのか?
いずれにせよ情報収集と調査は僕の仕事ですね。
ちなみに耐水性は1500㎜とのことで、モンベルステラリッジのレインフライと同等。
そもそも耐水性を表記したザック自体珍しく、これははっきり言って買いなザックだと思います。
悲しいことに、僕は背中に合いません。
mont-bell
我らがモンベルは日本の総合アウトドアブランド。
もちろんザックも結構出しています。
前までモンベルザックは、ZERO-POINTという別ブランドとして出していましたが、モンベルに統一しました。
ゼロポイントを使っている人は、山岳部時代から山登ってます!的な山男のイメージしかありません。
シンプル軽量がウリだったザックは、モンベルに変わっても引き継がれています。
と言うかむしろ、今もめっちゃ軽い。
容量 | 30L |
重さ | 720g |
デニール | 210D |
30Lだと1,400gが妥当な重量クラスですが、半分くらいを保ちます。
ただまあ、良くも悪くも見た目はめっちゃモンベル。
バーサライトパックとかいう、30Lで395gとかいうフザケタ軽量ザックも存在。
そのへんのULザックよか軽い、モンベルのザックでした。
THE NORTH RACE
ノースフェイスは1966年創立のアメリカのブランド。
今や総合アウトドアブランドのトップ的位置づけであり、実はウェアなんかは素材開発もしっかりしています。
ですがですが、いかんせんアパレル売り上げが凄いんでしょうね、ザックに対してはそんなに気合いが入っていないみたいです。
容量 | 35L |
重さ | 1,470g |
デニール | 260D |
ノースの定番はTellusでしょうか。
僕も登山を始めた当初は、40LのTellusを中古で購入して使っていました。
が、ちょっと背中が張り付いて暑かったので、カリマーのリッジ30Lに変えたところ、調子が良くてずっと使っています。
まあ別に悪いもんでも無いので、ノースで揃えたい方は否定しません。
EXPED(エクスペド)
エクスペドは1983年創立の、カナダのブランド。
マットのコスパが結構よろしくて、最近もラインナップをシンプルに統一してきました。
テントもイイ物なんですが、あれは高いです。
で、そんなエクスペドの出すザックは、実は最近日本でプチブーム(な気がする)。
容量 | 45L |
重さ | 1,040g |
デニール | 210D |
と言うのも、今人気なのがこのライトニング。
もとよりシンプル軽量路線で攻めてたエクスペドですが、日本も同様世界のULブームにて多分火が付いたのでしょう。
ULガレージブランドはウエストベルトが無かったり、売り切れだったり。
そこで、「EXPEDのザック丁度良くない?」と思い始めた人も多いようで、僕の周りでもEXPED派はチョイチョイ見かけますね。
生地もベーシックな210Dと、軽量の割に耐久性を損なわないのもいいトコロ。
ロールトップ系を主なので、こんな防水バックもあったり。
MYSTERY RANCH(ミステリーランチ)
ミステリーランチは2000年創立のアメリカのブランド。
日本ではA&Fが主力として取り扱うブランドとして、一定のファンが存在する印象。
ハンティング・アウトドア・ミリタリーを主軸で取り扱っており、性能はどれも多機能&頑丈。
あだ名は「究極のバックパック」とも称され、まさに今のULブームの完全逆を行くザック。
容量 | 82L |
重さ | 3,100g |
デニール | 500D |
定番人気はテラプレーン。
こいつはまさかの82Lの超絶積載に加え、もちろん3.1㎏の超重量。
500Dコーデュラという極厚ナイロン生地のザックには、ラダーフレームのような骨組みが内蔵。
まさに装甲、バックパッキング界隈のオフロード車とでも言いましょうか。
クロカン好きの僕としては非常に憧れたザックだったのですが、昔A&Fのお兄さんにこう言われました。
いいですよね!
カッコいいですよね!!
でもあれですよ!
普通のザックのほうがいいですよ!
なんちゅう素直な店員さんや…
僕は結局買わず、普通のザックを買う事にしました。
あと高いんよ。
マウンテンハードウェア
マウンテンハードウェアは1993年、アメリカカリフォルニア生まれのブランド。
ウェア開発は国内的にはミレーにちょっと後れを取るかな?
的な印象がありますが、バシッとハマる良ウェアを作ってくれたりもします。
ザックはと言うと、結構ツブ揃い。
形は結構シンプル、軽量だったり防水仕様だったりと、系統としてはEXPEDと似ている感じです。
容量 | 38L |
重さ | 1,100g |
デニール | 210D |
それでいて生地の厚みは削らず、単純にシンプルなのに軽量といった感じ。
このへんもEXPEDとよく似ますね。
以前は見た目がもっと奇抜だった感じですが、より落ち着いてイイ感じになった気がします。
防水系TPU素材のスクランブラーも人気。
マウンテンハードウェアは、アルパイン系などよりハードな人が使っている印象です。
ブラックダイヤモンド
ブラックダイヤモンドは1989年創立のアメリカのブランド。
クライミングギアから生まれたので、取り扱うギアはアルパイン多め。
ザックにもその傾向は反映されており、引っかかるところが少なそうな、シンプル軽量な作りをしています。
全てのギアに共通するイメージとして、BDは無機質なデザインと色合い。
それが最近のULギアやシックを求めるニーズと合うのでしょう、ULハイカーが結構使い始めた印象です。
容量 | 30L |
重さ | 1,140g |
デニール | 210D |
パーツは少なく、それでいてロープやアイゼンは格納可能。
アルパインに合わせたギリの性能を求めた、シンプルギアの究極体みたいなザック。
3F UL GEAR
3F UL GEARは2009年創立の、中国アモイ市のブランド。
近年急速に伸びてきた中国のアウトドアブランドは、だいたい縫製の下請けから自力を付けてのし上がっています。
そのため縫製技術に一定の評価があり、テントやザックを取り扱うメーカーが多い印象。
ネイチャーハイクなんかが同期に近いです。
UL系ザックの中でも、圧倒的な低価格とULらしいその風貌から、案外使う人は多め。
容量 | 40+16L |
重さ | 850g |
デニール | 不明 |
サイズ感的に、相場より約1万円ほどやすく手に入るのが最大のメリット。
むしろガレージブランドのULザックを買うことを考えると、半額程度と思っても良いかも。
ULザックは加水分解のしやすさや、生地の破損が心配なところがあるので、安価と言うのはよりありがたい所ですね。
Zライト系を折りたたんでフレームにするというアイデアは、汎用性に欠けますが面白いアイデアですね。
その他ULザック系
最後にUL系のザックを紹介していきます。
多くがガレージブランドで価格は結構高め、UL人気ゆえSOLD OUT状態も良く見かけます。
ギリまで追いつめているザックも多く、生地のデニールや加水分解には注意したいところ。
加水分解にめっぽう強いシルナイロンから、比較的弱いX-PACまで素材は様々です。
ウエストベルトの有無や背面の通気性能に難があるモデルも多く、軽量故にいろんなところを犠牲にしています。
その辺りは、デザインと実用性を考え、自分に合ったセンスの良い選び方をしたいですね!
クレッタルムーセン
1975年創立のスウェーデンのブランド。
ガレージブランド感あふれる理由は、DIY精神を忘れないという理念があるそう。
高くても良いものをモットーとしており、使い捨てじゃあない、サスティナブルを追求しているブランドでもあります。
と、言っても、我ら庶民派からすると高級すぎるブランド。
アークテリクスもビックリでございます。
OGAWAND
2013年創立のガレージブランド。
ULザックでは相当有名なOWNは、どうやら2023年10月時点で納期が5か月だそう。
もはや次のシーズンを待たなければいけないじれったさ。
650gの超軽量ザックで、容量は25~50L。
ロールトップの良い所が活かせてそうです。
とはいえこちら、ウエストベルトがついていません。
友達のULハイカーは、やっぱり肩が痛くなるねえと言っていました。
ULザックにする場合は、ちゃんと荷物を軽くして臨みたいですね。
atelierBluebottle(アトリエブルーボトル)
2013年からスタートした、OGAWANDと同期のガレージブランド。
PAC-S、01、03と種類があり、個人的にもデザインが気に入って欲しくなった時もあったのですが…
どれもSOLD OUT状態。
ULザック人気は一体いつまで続くのでしょう?(笑)
使っている素材はX-PAC系。網入りガラスみたいなアレです。
耐久性があって破れにくいのが利点なのですが、格子はPU系で出来ているらしく、素材としての耐用年数は5年と言われています。
ただでさえ弱いPUが、内部にサンドイッチされているとなると、加水分解で剥離するのも無理が無いとは思います。
山と道
2011年創立の山と道は、UL界隈では一番有名どころですね。
ここで揃えると高くつくので僕は使いませんが、企業の取り組みとしては非常に好きなブランドでもあります。
ラボと協力して自社素材を開発したり、加水分解や透湿性に対する実態を暴いたりと、製品と向き合う姿勢も前向き。
そんな山と道の定番ザックはONE。
シルナイロン採用なので撥水性はありますが、PUコーティングが無いため防水性としては低め。
雨の日は防水バックを使ってくれという、良い訳の無い潔さが気持ちいいですね。
ただし、ボディが70Dとかなりの薄さのようなので、加水分解が速いか破れるのが速いか。
価格も高いので、大切に使いたいザックみたいです。
一応外側は200Dの独自開発素材なので、ザックを置くときなどは擦れに強い場所が当たりそうですね。
ロウロウマウンテンワークス
2015年創立のブランド。
ここもザックメインのガレージブランドですが、どれもSOLD OUT状態。
これはAntelopeザックですが、こちらも売り切れ。
メインは1000D、フロントパネルは210D素材とのことですが、この辺りは基準がよく分からなくなりました(笑)
山と道ほどの情報開示がありませんので、手に取ってみて頂くほか無さそうです。
ハイパーライトマウンテンギア
ダイニーマ社のキューベンファイバーを使っていることで有名な、ハイパーライトマウンテンギア。
2010年創立のアメリカのブランドです。
ぱっと見タイベックシートなのですが、完全防水で引き裂き強度も強い、素材としては最強の部類。
使われている素材は、キューベンファイバーが使われた、DCH50という素材がメイン。
DCH50について調べましたが、どうしてもこのブランドサイトに辿り着いてしまいます。
結局素材についての詳細は分からず。
手に取って見せてもらうしかなさそうです。
一度拝見しましたが、丁寧な縫製はしてあれど手作り感のあるザックでした。
背負い心地、耐久性などについては、今後も様子を見ていく必要がありそうですね。
転売価格で売られています。
ゴッサマーギア
1998年生まれのアメリカのブランド。
日本での知名度としてはもうちょっと!って感じですが、UL系としては結構老舗。
定番ザックはGORILLA50。
スペイン巡礼中に、日本人のお姉さんがこれを背負っていましたが、結構調子よさそうでした。
形としては普通のザックに近そうですが、ボディは70Dと軽量生地。
50Lで846gと、重さとしてはかなり軽量の部類で、ウエストベルトもあるので背負いやすそうです。
楽天であれば割と手に入りやすいのは、ULザック系としては良い所かもしれませんね。
ZEROGRAM(ゼログラム)
2020年創立の韓国のブランド。
環境への配慮をゼロにするを目標に、名前とロゴが作られています。
テントなんかは高いですが、結構面白いものを作ってきます。
ゼログラムのザックは、X-PAC系かX-PAC lliteが使われているよう。
これらはポリエステルが含まれているので、このザックも加水分解には注意したいですね。
耐久性云々は、X(Twitter)等で情報収集したいところです。