帰りの飛行機を取った。
帰国は25日後。
TAが終わる保証は無いが、それまでにできる限り楽しむことにした。
決めたら気持ちは楽になり、それまでTAルートを歩いめもよし、サイドトリップするのも良し。
逆に自由が手に入った気すらする。
テカポを出て、lake Pukakiまでのヒッチハイクは、3分で成功。


プカキのサーモンを3人でシェアした後は、僕だけサイドトリップでマウントクックに向かう。
ここで一旦、南島のほとんどを一緒に歩いた、ソラともお別れ。
それぞれのカメラで、いつも通り撮る。

旅のお別れってのは、少々名残惜しいくらいがちょうど良い。
マウントクック行きの僕が先にヒッチハイク出来たので、そこでお別れ。


中国のカップルに乗せて貰えたのは、ちょっと驚きだった。
さすがマウントクック、向かう道も、景色が良い。

マウントクック周辺は、めちゃくちゃ観光客が居る。
日本より人口が少ないので、酷く混み合うことはないけれど、それでも割合的には上高地くらい集まっている気がする。
駐車場はキャパオーバー。
観光客に混じって、まずは見晴台で湖を見た。



来た方面、氷河方面のどちらも良い。
ここからBall Hut Trackに入るが、そこからが面白かった。
最初はなんて事の無いグラベルだったが、通称「ハスキーフラット」と呼ばれる箇所で、大崩落地点に出る。




おおよそ温暖化による氷河の減少で、法面が耐えられなくなり、崩落した模様。

まずはこの箇所での景色を楽しむ。
ここはグラベルで続いていた、簡単な道だったはずが、行ける気がしない道になっている。
と、ここで雨が降り始め、気持ち的にも滅入る。
電波は何故か入ったので、Geminiと相談しつつ、進むことに。
AIに本気で勇気づけられるとは、いよいよ人間もAIと共生し始めた気がした。
雨は弱まり、虹がでた。

ハスキーフラットから、沢を上流側に歩くと、崩落の弱い地点がある。


そこから対岸に渡り、あとは小尾根をトラバースしつつ、崩落地点を乗り越えた。
ここまで一人だったので心細かったけど、超えてしまえばこんなもの。


一応道は用意されていた。

が、エキサイティングではあった。
そこからはまたグラベルに戻ると思いきや、崩落は頻発。

日本の廃林道と同じくして、崩落の次は崩落である。
線のところまで低くなったであろう氷河と、削れる法面を見て、環境の悪化を感じる。
綺麗な景色ではあるけれど、手放しに喜んでいいのか分からなくなる。

それにしても、崩落が酷い。
上から岩が落ちてきそうな道をトラバースしたり
若干のルーファイになっている所もあったので、石積みケルンを頼りに進む。
エクストリーム程ではないけれど、ややバリエーションな感じ。
下を見ると、使えなくなったであろう、旧道が見えた。

新しく作られた道も崩落している。
おそらく、次々と崩落しているのだろう。
この道が使えなくなる日は近いのかもしれない。
割と新しそうなオレンジポールで示されている場所も、崩落していた。

崩落を超えた先に、ようやくBall Hutを発見。

ボールフラットと呼ばれるこの地点も、心做しか狭い気がする。
見たことはなかったけど、多分もっと広かった。

フラット地形ゆえ、残ってはいるが、ここもいつ来れなくなるか分からない。
崩落地点を何度も超えた先にある、穏やかで、寂しさを覚える土地。

ひっそりと残る3人小屋は、土日故か満員。
天気は回復してきていたので、もちろんテントを張る。
もしかして、ここは人生で一番良いテン場かもしれない。




お世辞抜きに、そう思った。
夕食は沢山あるので、贅沢に頂く。
生鮮食品をここまで持ってくるハイカーは、僕だけだろうと少し誇る。


日没後は、食い物を狙って来ているであろう、舐めたオウムが鬱陶しい。

ストックで追い払いながら、何とか就寝。
Ball Hut Track 9.5km

