僕の失敗と、友達の失敗
バーナー選びの経験のお話です。
初心者諸君には、なるべく納得したものを買ってほしいから!!
これは登山初心者の僕らが、1年以内にバーナーを買い換えた、、、
ちょっと気の毒なお話。
まずは僕たちの失敗から
相方と僕、仲良く登山を開始したのが2016年
2016年に買ったはずのバーナーは、2017年を迎えると同時に、新しいものに変わっていたのです。
おいらのポンコツ
おいらが買ったSOTOのアミカス
クッカーとセットで5000円という、初心者がいかにも食いつきそうなお買い得価格。
しかもアミカスって、ラテン語で「友達」を意味するらしい。
「キュンです…」
僕は即決でそいつをお買い上げ。
秋に買ったそいつは、初めての仕事が10月のこと。
まさしく友達として
これからもヨロシクな!!
そんな気持ちだった…
寒冷地に対応してねーじゃん!!
季節は移ろい12月…
標高にしてたかが1,000m、
鈴鹿山脈でのお話
下界は曇り、山頂部は雪になりかけの、みぞれでもない冷たい何か
相方が「コーヒーを飲みたい」というので
冷たい風の吹き荒れる稜線部を抜け、ちょっとマシな部分で暖を取る
おいらはSOTOのアミカスを取り出し、火をつける。
シュー
ンゴオオオオオオオ!
ゴオオオオオオ
コーーーーーヒョロヒョロヒョロ…
ゴメン、サムイ、オレ、ムリw
おいwwwwww死ぬなwww
アミカスは自らの気化熱でOD缶をキンキンに冷やし、岩に張り付いたまま今にも死にそうな火で訴える。
風前の灯とはまさにこのこと。
悲しいかなアミカス君は、寒冷地に対応していなかったのです。
そう、僕は購入からはや2か月で
彼の限界を悟るのでした。
うっせえわ
アミカス君のもう一つの弱点があります。
これは弱点と言っていいのか、むしろ強力なスキルといっていいのか。
やたらとうるさいということです(笑)
MAX火力にした際は、SiMのデスボイスを聞いているかのような
いや、それは言い過ぎとして
公式動画ですが、1分20秒あたりからやたらと音量を上げてきます。
これは僕が、同メーカーのSOTO ウィンドマスター(SODー310)を購入後に気が付いたことです。
火力にして同じkcal、なんなら寒冷地仕様であるはずのウィンドマスターは、静か。
静かに山を楽しみたかったり、テント泊でコソコソやりたいのなら、うるさいのはあんまりおすすめしない。
相方のポンコツ
ヤツのポンコツはスノーピーク ギガパワーマイクロマックス
えっ! スノピがポンコツ??
ってなりますよね。
OEMかよ!!
実はこれ、KOVEAっていう韓国メーカーのチタニウムバーナーってやつに、スノピのロゴをつけて売っているだけのOEMなのです。
韓国メーカーがダメってわけではない。
やれ国産だ、やれ燕三条だ、
ちょっと憧れを持つスノーピークだと思って買ったら、中身は全く別物だったというわけ。
レインボーストーブとか、スノピは結構OEM委託しているから侮れん。
これはちょっと損した気分。
ちなみに「ギガパワー地」の方は、ちゃんと作っているらしいのでご安心を。
MYSTIC Mountainさんのブログが参考になりました。
ぶっ壊れた
このギガパワーマイクロマックス
頭のネジのところがよく取れるらしいんです。
中古品にも、ネジが取れたやつが売られてたりします。
とはいえ安心のスノピさん。
修理・補償の点はしっかりとしていますのでご安心を。
しかし相方は
なんか面倒だし新しいの買うわ、OEMだったし
どうやらOEMだったのが、結構なダメージだったご様子。
こんなのは買っちゃいかんよ!
ってわけで
- 寒冷地に対応していないヤツ(人による)
- やたら音量が高い
- OEMだった
- 壊れる
こんな商品にご注意を
そして、他にもバーナーを使ってきまして、いろんなバーナーを持った人とも出会いました。
僕が感じた「こんなバーナーは良くない」って思う種類をあと2つだけ紹介します。
やたらとデカいヤツは、良くない
こういうタイプですね。
火力にステータス全振りしているので、炎の出処が広い広い、
「鍋でもやるんか?」
まさにその通り。
鍋もできるように丈夫にも設計されています。
デカいタイプは何が苦手って、こういうシチュエーションが超苦手。
登山ではあるあるなのですが、シェラカップやコップの温めなおし。
外気温が低いので、すぐに冷えちゃうんですよね。
その場合、炎の出処が大きいと、コップやシェラの持ち手の部分がアツアツになる。
しかも、ひどい場合はコップの置き所さえ確保できない。
登山において、コンパクトで炎がまとまっているということは、めちゃめちゃ大切。
例外としてバーナーに関しては
こんなことわざが作ってしまえる
土鍋がやりたかったら下界で鍋やりな!
アルミのクッカーなら、小さいバーナーでも鍋はできるやで!!
火力が弱いヤツも、あんまりよくない
火力は2500kcalは欲しいかなと思う。
これは僕の相棒その2、タフまるジュニア
愛車のジムニーと性格もビジュアルも似合う似あうので、クソお気に入り。
ただこの子、2000kcalしか出ない。
小さい山岳用バーナーよりも、弱い。
その非力ささえも、660ccというガタイに似合わないジムニーの非力エンジンとも似ている笑
火力が2000kcalだと、マックスにしてもお湯が沸くのがめちゃめちゃ待ち遠しい。
よく使うのが、ゲレンデ飯のカップラーメンの湯沸かし。
外気温が低いのもあって、まー沸かないこと!
現在ではステンレスボトルに沸かせたお湯を入れていくことで解決!
Lets’ティファール神!
…お話が逸れましたが
お湯が沸く時間がかかるのは案外ストレス。
火力面も多少は気にした方がいいかも。
4000kcal欲しいかと言われると
「うーん…」って感じですが
2500kcal欲しいかと言われると
「はい!」って感じです。
ということで、買いなおした
おいらのポンコツは
SOTO ウィンドマスター(SOD-310)に
相方のポンコツは
まったく別のメーカー EPIガス REVO-3700に変わりました。
SOD-310は、弱点であった寒冷地に対応し、音量もグッと小さくなりました。
相方がEPIガスに変えた理由は「壊れないようにシンプルなバーナーがいい」とのこと。
ゴトクがまっすぐシンプルデザインのものを選んだようだね。
それぞれ最初のバーナーで嫌な思いをしたんでしょうねw
ということで!
ここからは、上記2つを含めた6種類を紹介していくよ!
おっと、選ぶのなら
EPIガス・SOTO・イワタニプリムスがおすすめのメーカー
この3社は、ホームセンターにも売ってるので、ガス缶の調達が容易。
むしろそれ以外を買うと、欲しいときに通販で送料を払う羽目になるんで、えらい損をする羽目になるよ!
よければこちらもどうぞ!
EPIガス REVO-3700 STOVE
火力 | 重量 |
---|---|
3700kcal(4200kcal) | 111g |
シンプル&パワフル!
相方が自信を持っておすすめする、EPIガス
1961年から設立後、エベレストなど世界中で活躍しています。
特徴的なのが、火力の高さ。
バーナーヘッドがスチールウールを圧縮したような、変わった形状。
こいつが高密度な火口を作り上げることで、高火力を生み出すそうです。
ゴトクはシンプルで、パタパタと折りたたむだけ。
壊れる心配は皆無!
EPIガスのうらやましい点が、ガスカートリッジが選べるという点。
ただでさえ高いOD缶、寒冷地仕様のものは余計に高く付きます。
SOTOは寒冷地仕様一本なので、夏用のOD缶でコストをケチれるのは、非常にうらやましい。
しかもなぜか、寒冷地仕様のOD缶も安いし!(…チッ、クソガ
EPIガス QUO STOVE
火力 | 重量 |
---|---|
2300kcal(2600kcal) | 98g |
EPIは、お財布に優しいYO!
EPIガスのエントリーモデル
寒冷地仕様の金ラベルを使えば2600kcal出るのですが、赤ラベルでは2300kcalとちょっと心もとない。
すり鉢型のヘッドは、熱が分散しにくい分効率が良い。
それと消費カロリーが少ない分、長期縦走には向いている。
気長に待てる人や、冬は使わない(夏はすぐ沸く)よって方は、火力をそこまで気にしなくてもいいかも。
SOTO マイクロレギュレーターストーブ SOD-300S
火力 | 重量 |
---|---|
2800kcal | 73g |
アミカス買うなよ!
似てるから!!
SOTOの元祖・寒冷地仕様バーナー
知っている賞から知らない賞まで、受賞しています
火力もそこそこ高く、EPIより軽量ってのは魅力!
3本ゴトクってのが、ちょっと使いづらそうですが(基本4本ゴトクのほうが使い易い)。
革新的だったのが、堂々と名前まで付けられている、マイクロレギュレーターシステム
アミカスが寒冷地仕様じゃなかったのは、このシステムが採用されていなかったせい。
全部このシステムにすりゃいいのに!
まんまと僕は、マイクロレギュレーター採用のバーナーを追加購入したんだとさ(クソガッ!w
火は上向きに伸びるタイプなので、コップやシェラカップとの相性もよさそうでGOOD!
SOTO ウインドマスター SOD-310
ブロワーで風ぶっかけるとかww
やるやんw
火力 | 重量 |
---|---|
2800kcal | 67g |
火力〇 耐風◎ 寒冷地◎
これが僕の所持物、ウィンドマスター
最初からこれを買っておけばよかったと、激しく後悔!
マイクロレギュレーターなので寒冷地対応。
ゆえに1月の八ヶ岳でも余裕、風にもマジで強い。
これさえ買っておけば、山岳用バーナーは制したようなもんです。
上のマイクロレギュレーターストーブ買うなら、こっち買っとけ、って思う。
個人的に、これが一番お得と思う。
スタビライザーは必要よ。
153ウルトラバーナー
火力 | 重量 |
---|---|
3600kcal | 116g |
バランス取れた高スペックで、総合優勝
ハイパワー、コンパクト、軽量と三拍子揃ったウルトラバーナーは、ハイキングから高所登山まで幅広く活躍します。
プリムス
メーカーからはこう紹介されますが、まさしくそんな感じ。
ゴトクも4本、バーナーヘッドも中心に寄っているので、使い易そう。
悔しいくらいに総合優勝ですわ。
115フェムトストーブ
火力 | 重量 |
---|---|
2100kcal | 57g |
超軽量で低火力
弱いバーナーは紹介したくなかったのですが、あまりにも使い易そうだったので紹介。
といっても、バーナーシステムの一つの考察をしたかったのです。
これ、ガス調節ネジ=イグナイターのスイッチ になっています。
イグナイター(カチッと押して火花を飛ばすヤツ)が小さいと、結構使いづらいんですよ。
その分、このプリムスのストーブは、押すところが大きいのがスバらしい!
ユーザーの細かいニーズを拾った結果だと思います。
ま、2100kcalは僕にとって弱すぎるので、好かんですが(笑)
初心者のみなさん、失敗しないでネ
服はケチっても藪漕ぎなど雑なアクティビティで使える。
寝袋やマットはケチってもキャンプで使える。
バーナーはケチると、物置の肥やしになってしまいます(経験談)
キャンプに使えるかも!といって、中途半端に大きなものを買うのも良くないですね。
OD缶のコスパの悪さは侮れません。
カセットコンロを別途購入した方がよいでしょう。
ってことで、初心者でも経験者でも、登山用は登山用
できれば高火力、寒冷地仕様の一流ガスメーカーのやつを買うと良いってことです!!
初心者のみなさまの、知恵の一部となりますように!
読んでくれてありがとう!