
どうも!登山ではいつもネオバターロールの、たなりょうです!
(→instagram)
そこそこ数の多いテント場に行くと、結構見ることが増えてきた赤白のテント。
以前はMSRだったのに、知らない間にブランドが変わってない?
そう、MOBI GARDENです。
どうせネイチャーハイクやらと似たようなもんだと、一括りにしてはもったいない理由がそこにはありました。
モビガーデンはどこの国のブランド?


モビガーデンはどこの国のブランドかと言いますと、中国です。
日本では中華テントの代表がネイチャーハイクになっていますが、中国国内ではモビガーデンがトップシェアなようです。
ネイハイの日本進出は、もしかしたらインドではスズキの車が大流行しているアレに似ていますね。
日本代理店を務める「株式会社帝伸テック」は、モビガーデンの他にFire-mapleや自由之魂といった中華ブランドを取り扱っています。
どちらも他の中国パチモノメーカーからは一線引かれる、独自の商品を作っているところですね。
特に自由之魂なんかは、出来が日本のそれを上回っています。


モビガーデンの主力はこの紅白カラーの山岳テント。
コレの何が凄いかは後程説明致します。
モビガーデンのテント
では、モビガーデンのテントを、山岳用から一覧として紹介していきます。
スペック等を並べることで、どんな特徴があるかを知っていただく狙いがあります!
製品 | 重量g | 耐水性 | 価格(¥) |
---|---|---|---|
LIGHT WINGS | 1,350 | 3,000 | 28,800 |
MOUNTAIN WINGS | 2,080 | 3,000 | 14,800 |
LIGHT KNIGHT | 1,500 | 3,000 | 19,800 |
AS WINGS | 1,275 | 3,000 | 21,800 |
COLD MOUNTAIN | 2,200 | 2,000 | 10,800 |



うっひょ!
軽いねっ!
こうしてみてみると、2万円を超えるモデルはかなり軽量に作られていることが分かります。



ひとつづず解説して
魅力を伝えてきますで!
LIGHT WINGS1 JP
モビガーデンの山岳テントのうち、フラッグシップモデル
- 重量:1,350g(最小重量1,195g)
- 耐水:3,000㎜
- フライ:KOLON社 15Dリップストップナイロン
- ポール:A7001アルミ合金 Φ8.5mm
- 価格:28,800円
重量はステラリッジの1.34㎏とほぼ同等の軽量性。
広さはステラリッジよりもわずかに小さいか、同等程度。


フライはシリコンコーティングが為されているそう。
加水分解しない素材はシルナイロンとも呼ばれ、昔はヒルバーグなどの一部の高級テントのみに用いられていました。
現在では、ルナーソロ・ノルディスク・3F UL GEARなど、軽量テントを筆頭に取り扱われています。
そしてそのフライに使われている素材が、KOLON社と書かれていたので調べてみました。
東レと韓国との関わりは、日韓国交回復前の1963年にKorea Nylon社(現KOLON社)へナイロン製造技術を供与した時に始まります。
東レ
日本の大手上場企業とも、昔からの関りがある会社のようで、心配は無用なようです。
その他にKOLON社は、化学・フィルム・電子材料等を扱っているエリート会社だとか。


そんなフライシートはインナーと一体型。
雨の日でも中を濡らさず、設営と撤収が素早くできるのが最大の利点。
語尾にJPのついたものが、非メッシュの日本モデル(日本人はメッシュを敬遠するため)。
JPのつかないものがメッシュ素材でできています。


これが赤白のメッシュLIGHT WINGSですね。


そして、ポールもDAC社のものを採用したモデルも、かつては存在しました(現在は品切れ)。
DACと言えば、アライテントやモンベルにも採用され、ヘリノックスのチェアやコットにも採用されるポールメーカーですね。
MOUNTAIN WINGS


- 重量:2080g(最小重量1900g)
- 耐水:3,000㎜
- フライ:30Dリップストップナイロン
- ポール:Yunan社A7001アルミ合金ポール(Plessfit Φ8.5mm)
- 価格:14,800円
2人用のテントですね。
前室がトレッキングポールで開放できるタイプ。
見た目はキャンプ用っぽくなってしまいますが、タープ状になるフライは実際かなり便利。
ニンジャテントで実感しましたね。
フライは30Dという丈夫な素材が用いられています。
これまたシリコンコーティングという高級仕様。


ポールに世界3大メーカーのYunan社と紹介されていたので、これも調べてみました。



ハァ、ハァ…
すみません、時間がかかりました。
MSRのフリーライト、アライのエアライズ等に使われていたとの情報がありましたが、現行ではすべてDACポールに変わっていました。
3大メーカーといえど、大手はほとんどDACのポールに取って代わられているようです。
とはいえDAC社よりも前から、ポールを続けてきた会社らしいので、外れではないでしょう。
2人用テントなので、仲良く入口タープ付近でご飯が食べたい方なんかよさげかもしれません。



そしてなぜこんなに安い
14,800円
LIGHT KNIGHT


- 重量:1,500g(最小重量1,150g)
- 耐水:3,000㎜
- フライ:20Dリップストップナイロン
- ポール:A7001アルミ合金ポール
- 価格:19,800円
ぱっと見ネイチャーハイクを彷彿とさせる容姿のテント。
中間がモノポールの前後二股系なので、この手のテントは体感的にはやや狭め。
最初に紹介したLIGHT WINGSの廉価版と言ったところでしょうか。


このテントの面白い所が、スノーフライを搭載したモデルもあるという事。
「売れるテントを作って終わり」ではなく、ニッチな所に市場を拡大するあたりが山岳メーカーらしきところ、だと感じます。


雑メーカーはこのような所にこだわりがありません。
おそらく耐久性の検証やフィールドテストでのフィードバックが活きてくるのだと思います。
AS WINGS


- 重量:1,275g(最小重量1,150g)
- 耐水:3,000㎜
- フライ:20Dリップストップナイロン
- ポール:A7001アルミ合金ポール
- 価格:21,800円
モビガーデンの最軽量テント。
MSRを彷彿とさせるデザイン性とカラーリングです。


ギリギリの軽量化を攻めて、なおかつ居住性を最低限確保したテントといったイメージ。
見たことのある形状のテントは、ただ真似をすれば製作コストは抑えられます。
ただ見たことのないテントは、快適性等のバランスを考えるのに時間を要するでしょう。


軽量化と耐風性のバランスを考え、インナーの風通しが良すぎないように設計されています。
※一人用が品切れでしたので二人用です。
COLD MOUNTAIN


- 重量:2,200g
- 耐水:2,000㎜
- フライ:ポリエステルエンボス加工
- ポール:A7001アルミ合金ポール
- 価格:10,800円
モビの山岳テント?の廉価版です。
ポールは他と同じ素材を用いていますが、フライに関してがちょっと違います。
今まではシリコンコーティングナイロン(シルナイロン)でしたが、ポリエステル加工になっています。
ここが安価なポイントでもありますね。
ネイチャーハイクも高価なモデルにのみ、シリコンコーティングが為されています。



オリジナル性のあるテントあり



素材も良いものを使っていましたね
では、他の製品も見てみましょう。
モビガーデンのキャンプ用テント


どうやらフルクローズ・オープン・蚊帳といったスタイルが選べるテントのよう。
自社のタープ連結も可能なようで、近年流行りのグランピングに乗っかった印象でしょうか?
キャンプ用のテントについては、品質等をあまり気にしていません。
ツルツルのシルナイロンで山岳テントが作れるブランドです、キャンプ用のTCテントくらい作れるのは当たり前ですね。
モビガーデンのシュラフ


シュラフの性能はどうでしょうか?
Polar Bearシリーズは650フィルパワー
Arctic Fox シリーズで700フィルパワー


COLD MOUNTAINシリーズは720フィルパワーと、国産ブランドの事を考えるとどれも一歩出遅れた品質。




ですがちゃんとしていると思ったのが、国際基準であるEN13537の温度表記にのっとっている事。
そして面白いと思ったのがコレ


日本の大手上場・先端技術素材メーカーである東レが生地提供をしています。
そしてもう一つ。


このポケットは何だろうか?
モビガーデンの製品は、細かく製品紹介をしてくれているのでありがたいと思っていました。
だけどこのポケットだけ説明なし(笑)
カイロでも入れるんでしょうか?



だったら面白い発想だと思うんですが…
モビガーデンのマット


丸く角が削られたタイプや、四角く連結できるタイプがあります。
が



こちらはR値の測定がありません。
シュラフと違って、国際基準での判断ができませんね。


真鍮製とは書いてありますが、どことなーーーく怪しい印象を受けませんか?
おそらくこのあたりは、まだまだ発展途上と受け取りました。
得意分野はあくまで「山岳テント」という事が分かりましたね。
モンベルのように器用にはなっていません。
では!
長らく付き合っていただきありがとう!!

