全身ユニクロで登山は可能か?
なるべくコストを掛けたくないので、全身とは言わないまでもなるべくユニクロで済ませたい人は多いでしょう。
結論から言いますと、7割ユニクロで揃います。
と言うのも、天気が良かった時のお話なので、注意点やニュアンスなどを、ここでお話しできたらなと思います!
大勢の人に向けても意味が無いので、今回見てくれる人のペルソナ(ユーザー像)を以下に設定しました。
みなさんは該当しますか!
- なるべく安く揃えたい
- 立派な登山ウェア&ギアは持っていない
- 完全初心者
- 若年齢層である(50代未満)
ユニクロよりも安くて適している種類もありますので、必要に応じてコスパの良いものも紹介していきます。
若年齢層としたのは、それなりに体力がある前提ですね!
高齢&初心者という設定は、できればお金をかけて挑んで欲しいです!
結論:7割がユニクロで揃う
ハイキング | ハードな状況 | |
---|---|---|
帽子 | ||
リュック | ||
インナー(夏・シャツ) | ||
インナー(秋冬・ヒートテック) | ||
上着・羽織りもの | ||
防寒系(フリース・ミドルレイヤー) | ||
防寒系(ダウン) | ||
シェル(レインコート) | ||
靴下 | ||
パンツ(下着系) | ||
パンツ(ズボン) | ||
タイツ | ||
靴 |
◎帽子(ユニクロでOK)
これはもう何でもよいです!
帽子を被っている状況というのは、天気が良いかおしゃれのためか、それとも雨か。
被らない人もいるくらいなので、なんでも良いという事。
ポイントを言うならば、ドライ系のキャップが快適です。
アウトドア用でも暑く感じるものもあれば、乾きやすくて快適なものも。
ユニクロにはUVカットツイルキャップという、乾きやすいキャップも用意されているので、これ系がいいかと。
◎リュック(ユニクロでOK)
といっても、登山用リュックをわざわざユニクロで買おうとしている人は少ないと思います。
一応は、とりあえずユニクロレベルでOKですよという意味合い。
ユニクロはビジネス用が多いので、登山用を買うなら「ワークマン」でしょう。
ヒマラヤのプライベートブランドである、ビジョンピークスとかもそれなりに手に入りやすいですね。
〇インナー(夏・シャツ)
靴を除いたユニクロと本格ウェアで、最も差が分かりやすいのが「インナー」でしょう。
びちゃびちゃに汗かきの僕も、登山用のポリエステルやウール素材は、快適だし臭わない。
ドライEXクルーネックTシャツだとかエアリズムもありますが、やっぱり登山モノには敵いません。
特に汗をかくような季節や、雨で湿気って乾きにくい状況。
こういったハードな状況下においては、安い素材の不快感を感じやすいでしょう。
そんなに汗かかないし。
晴れて乾燥して気持ちよいし。
快適なハイキングをする場合、エアリズムでもコットンでも、正直なんだって大丈夫です(笑)
△インナー(冬・ヒートテック)
いくら秋冬登山の開始の時に寒いからって、ヒートテックを着て登り始めるのはおすすめしません。
簡単に言えばヒートテックは、暖かさに全振りしただけのインナーです。
汗をかいたら終わりと思ってください。
汗をかいたら上着を脱ぎ、そしたら汗冷えして、結局塩が白くなって残るやつです(笑)
不快極まりない。
ヒートテックで痛い目を見ている友達を、僕は二人知っています。
ヒートテックで行くくらいなら、薄手のスポーツシャツに上着を重ねて着る方が、温度調節も可能で快適でしょう。
快適なインナーとして、やはりウールに敵う者ナシです。
◎上着・羽織りもの
これはまさしくユニクロでOKです。
2万円を超えるようなウェアを何着も持っている僕ですら、未だにユニクロが使えるレベルには役立ちます。
というのも、上着は木に引っかけたり汚れたりと、割と過酷な立場です。
やっすいユニクロが重宝するわけですね(笑)
ドライEX UVカットフルジップパーカ エアリズム 辺りは最高ですね。
他にも耐風性に優れたシェル素材のパーカとかもあるので、あの辺で揃えればずっと使えます。
◎防寒系(フリース・ミドルレイヤー)
ユニクロのフリースは、普通に登山でも使えます。
秋冬の寒いときは、ヒートテックじゃなくてフリースで温度調節した方が良いかもです。
とはいっても、フリースならユニクロよりもワークマンの方が優秀。
登山にも取り入れられるような、グリッド系(起毛の短い密なヤツ)フリースも展開するなど、明らかに登山を意識して来ています。
◎防寒系(ダウン)
ダウンはユニクロでOKです。
2022-23モデルからダウンの質がグッと上がって、アウトドアブランド顔負けの品質に。
そしてお値段据え置き。
どうなってるのか分かりません(笑)
ともかく、他のアウトドアブランドが死ぬレベルでは、ユニクロダウンでOKです。
僕も定価2万のダウンを売って、ユニクロで4,900円で買いなおしました(笑)
〇シェル(レインコート)
ユニクロに本格レインコートはありません。
ただし、暴風防寒だとか、小雨程度ならシェルジャケットが便利かなというニュアンスの〇ですね。
ハードな状況下、つまり本格的な雨が降ってきた場合は、やっぱり本格レインが欲しいですね。
その点では、やはりワークマンのほうがコスパ良く揃えれます。
でも結局ですが、ワークマンのレインジャケットも「それなり」です。
ゆくゆくは結局ゴアテックスが欲しくなるとは思いますが、お試し程度ならば。
レイン云々の話よりも、天候に気を付けてくださいね。
◎靴下
登山で疲れないためには、靴下をそこそこ厚めのものにするとよいです。
ユニクロには、パイル素材という厚手のソックスが販売されているので、それでよいでしょう。
最初のうちは、ユニクロでも臭いません。
どうしても臭くなるのが気になるなら、メリノウールの靴下一択ですね。
そんなに高いものでも無いので。
◎下着系
登山用のウェアにも、下着系はやっぱり用意されています。
色々試したのですが、結局僕は普通のパンツを使っています。
アウトドア用のやつは結構ピシッとしているので、僕はあんまり好みませんでした。
適当なパンツを使っていますが、そこまで不便に感じませんので、ユニクロでも別に良いかと。
〇パンツ(ズボン)
ハーフパンツとかはユニクロで全然OK。
ロングパンツもユニクロでもOKなのですが、同じ値段ならこっちもワークマンのほうが登山っぽいです。
といっても、ワークマンのはガッツリアウトドアって感じなので、ハイキングとかならユニクロでもイイかも。
雨さえ降らなければ、感動パンツとかのストレッチ素材で良いかと!
足はそんなに汗も酷くかきませんし。
△タイツ
ユニクロのタイツはアウトドア用のものは無さそうですね。
ワークマンのほうが揃います。
×靴
靴はユニクロにそもそもほとんど置いていないですね。
ワークマンにも本格登山靴は見かけません。
僕はスニーカーでもサンダルでも登山しちゃうくらいなのでアレですが、初心者は特にちゃんとした靴が望ましいです。
こればっかりは、スポーツショップに行って、自分の足に合うやつを選んでください!
プライベートブランドのなら、お手頃のやつも見つかりますね。
服装よりも大切なこと
と、ここまでユニクロで登山ウェアの代用が出来るかどうか。
話してきましたが、結論としては「天気が良ければなんでもイイ」というのがホンネ。
逆に言ってしまえば、どれだけ装備をちゃんとしていても、人は遭難するという事。
実体験でヤバいと思ったこと
遭難のニュースを日々チェックして思ったこと
これら経験から、服装以上に気を付けることを、今一度確認しておきたいと思います!
リサーチをしっかりと!
- 時間に余裕をもつ
- 難易度は写真をみてよく判断
- 水や食堂があるかどうか
- メジャーな山か?
当たり前ですが、時間に余裕は持ちましょう。
登山と言うのは、基本的に午前中が勝負だと思ってください。
夏は午後になると、急に天気が悪化したりします。
雲がモクモクと発達するからですね。
この時、ちゃんとした服装は活きてくるので、夏場の登山はレインコートを考えてもイイかも。
秋は2時を過ぎると、既に焦ります。
14:00ですよ。
慣れている僕らですら、山頂で13:00とかになると、早く帰らねばと思います。
秋は日が落ちるのが早いのは当たり前ですが、日の角度も低いです。
谷にいる場合は、ソッコーで陰になり、なんか夕方の感じになるのです。
それで焦って、怪我や道迷いをする人続出です。
難易度は写真を見て確認
行きたい山があったのなら、「○○山 ○○コース 難易度」
的な感じで、行けそうかどうか、イメトレをしておきましょう!
12月のアイゼンが必要な登山道で、2人のスニーカー女子高生が登っていきました。
彼女らは、夜に夜景を見たかったそうです。
おそらく夜は、吹きさらしの氷点下なはず。
人のことを制限したくない、うるさいことは言いたくない派の僕ですが、さすがに死ぬので止めましたね(笑)
水と食堂について
ロープウェイとかが付いていると、上に食堂があったりしますよね。
途中の湧き水で、水も確保できるかもしれません。
ですが、慣れないうちはリサーチが上手くいかない場合も。
山小屋の食堂はやってなかったり、水場は今年に限って流れていなかったりすることも多々。
食料と水に関しては、面倒ですが多めに持っていくと良いでしょう。
余るくらいが丁度良いです。
メジャーな山か?
と、散々不安を煽りましたが、メジャーな山ならだいたい何とかなります。
人がいれば道迷いもそうそう無いですし、水が無くなっても助けてもらえます。
遅い時間になったら注意してもらえるし、何をしても安心感がありますね。
2人の女子高生が遭難せずに済んだのは、メジャーな山だったから僕らに注意されたのですから(笑)
逆に言えば、マイナーすぎる山は要注意。
特に平日なんかの場合は、数人すれ違うかどうか。
数人のうち何人かは、人に興味が無い人たちです。
全員がそれだった場合、雰囲気ヤバそうでも声はかけてもらえないでしょう。
天気はマジで大切
天気はマジで大切です。
大抵の遭難事故は、これ。
天気が悪くなったから帰れない
天気が悪くなったから下に逃げたら遭難した
天気が悪くなって動けなくなった。
10月を過ぎると、急に雪に変わったりします。
2023年も、急な吹雪で何人も亡くなっていますね。
これはふもとが晴れていても、山頂付近のみが「魔界化」している場合が多いです。
秋に登山をする場合は、「気持ちのいい秋晴れです」、天気予報がこんな風に言っている場合に行きましょう!
秋だけじゃあなく、年中霧による道迷いは存在します。
写真は一人でアイスランドに行っている時。
土地柄広い荒野のような山であり、辺りは雪と岩でした。
こんな中、一人で誰も通らず、しかも気温が下がったら? この日は翌日暴風雪になりました。
僕はGPSを頼りに下山。
その知識が無かったら、死んでいたかもしれません。
天気予報で怪しい天気の場合、90%の確率で山頂部は荒れています。
ここまで長くなりましたが、天気は本当に甘く見ないでくださいね!!
天気さえよければ、ユニクロだって快適に登山が出来ますので!!