結局どのレインウェアがいいん?
ブランドで考えても迷うし、価格で考えても迷います。
ここは、ある程度考えて、迷った人向けの記事のつもりで書きました。
ですので、オールマイティに使える定番品を、7種類用意しています。
そして直感で決めれるよう、一言コメントもつけてみました(笑)
直感だけじゃ不安よ!
ってなるのも無理が無いので、結構詳しめに情報を載せています。
自分で納得したい!
って場合は、ぜひとも途中で紹介する関連記事も見ていってください!
7つのブランドから選択
今回はレインウェアまとめなので、ある程度知名度があるブランドのみを選択しました。
ノース
モンベル
パタゴニア
マムート
ミレー
アークテリクス
ファイントラック
例えばノローナとか、ヘリーハンセンとかマニアックなところは除外。
認知していますが、大衆向けじゃあないと判断。
ファンの方はすみません。
除外するもの
ワークマン
以前までお世話になっていましたが、使ってみて思うのが
やっぱり価格それなりだな。
ということ。
具体的には、透湿性が全然足りなかったです。
あくまで登山の話なので、キャンプとかちょっとしたアクティビティについては否定しません(^^;
いくらコスパに優れているとはいえ、透湿性で劣るというのはちょっと感心しません。
ではなぜ?
数値上は高いはずの透湿性が、そこまで体感では分からないのか?
数値が高いだけのものは除外
こんなこと言うのもなんですが、個人的にいただけないタイプの防水皮膜のこと。
防水透湿素材については、メーカーにとって都合の良い数値を取り上げている場合が多いです。
例を挙げると、透湿性の限界は実質20,000gが限界で、実は運動ではありえない実験で計測されています。
詳しく知りたい方はコチラを参考にして頂きたいと思います。
いくら数値が高く記載されていても、実際に透湿性がそれほど機能してないと意味がないですよね。
具体的には、親水性無孔質PUという素材になります。
これに関しては、特に運動時における透湿性が、著しく公式数値より劣ります(例えば3600gなどに低下)
解説すると長くなるので、個人的に大丈夫だ!
と思ったレインのみを、紹介するという感じになります!
休日を何日か返上して調べたことなので、一旦任せてください!
新たな知見があれば、情報をアップデートしていきます。
【バランス型】万人におすすめしたいレイン
悩んだらここから買っておけ!
と、思うほどには万能。
耐水性の水準をクリアし、透湿性も高そうなものを選んでいます。
パタゴニアとかアークテリクスとか、価格的にはおすすめできないのもありますが、一応各ブランドの定番品ということでここに載せてあります。
重量はだいたい200~300g
素材はゴアテックス多め
厚くも薄くもなく20デニール前後
登山などのアウトドアで使っても、全然破れる気配のない丈夫さかつ、軽量コンパクトさも大いにクリア。
だいたいこんな感じです。
モンベル ストームクルーザー
素材 | ゴアテックスC-Knit Backer |
重量 | 254g |
耐水性 | 50,000mm |
透湿性 | 35,000g/m² |
デニール | 20デニール |
レイヤー | 3レイヤー |
価格 | ¥25,300 |
右習えならストクル。
おそらくモンベルレインで一番人気?
と、勝手に思っているストームクルーザー。
通称ストクル。
僕が持っているのが、旧ストクル。
それでも十分しなやかなレインでしたが…
C-Knit Backerという、ゴア側の新素材を使い始めたことで、軽量性としなやかさが向上。
ストームクルーザーというだけあり、結構十分な厚みと耐久性。
洗濯をミスって撥水性こそ死にましたが、防水性・透湿性・耐久性的にはまだ現役。
逆にいつダメになるん?
ってほど、ずっと使える。
パタゴニア スレート・スカイ・ジャケット
素材 | H2Noパフォーマンス・スタンダード |
重量 | 295 g |
耐水性 | 記載なし |
透湿性 | 記載なし |
デニール | 30デニール |
レイヤー | 3レイヤー |
価格 | ¥ 28,600 |
パタが好きなら迷うな
耐水性と透湿性が記載していないうえ、パタゴニアの独自素材を使っています。
性能については信じるしかありませんが、H2Noパフォーマンスという素材について軽く解説。
まず、素材の名前ではなく、パタゴニアのテストにクリアした高性能の証がH2Noパフォーマンスだそう。
これらのテストは、フライフィッシングからアルパインクライミングまで、異なる条件下で防水性素材がどれだけ効果的に湿気と空気が通過するかを測るテストです。
patagonia
よくある透湿性のB-1法の数値を書かない辺り、逆に信頼できるかもしれません。
むしろ数値より、フィールドテストを繰り返しているとのこと。
パタゴニアを信じましょう!(笑)
リサイクル海洋プラスチックを使用したナイロン。
フッ素不使用の撥水コーティング。
フェアトレード。
まさしくパタゴニアらしい、環境にも人にも優しい製品づくり。
コンセプト丸ごと購入したい、そんなウェアですね。
公式サイト↓↓
パタゴニア Patagonia メンズ・スレート・スカイ・ジャケット SMDB XS
ノースフェイス クライムライトジャケット
素材 | ゴアテックス |
重量 | 315g |
耐水性 | 記載なし |
透湿性 | 記載なし |
デニール | 20デニール |
レイヤー | 3レイヤー |
価格 | ¥38,500 |
若者に帰属するならノース
ノースフェイスのスタンダードな登山用レインウェア。
ゴアテックスを使用している分、パタゴニアよりもお値段が張りますね。
パタゴニア同様、リサイクルナイロンを使用しており、各社サスティナブルに貢献しています。
裏地を工夫しているようで、引っかかりが少なく湿気を含みにくいマイクログリッドバッカーなるゴアテックスを使用。
これまたゴアの中でも、格上ゴア。
高い訳じゃ。
ミレー ティフォン50000ストレッチ ジャケット
素材 | TYPHON 50000 |
重量 | 304g |
耐水性 | 20,000mm |
透湿性 | 50,000g/㎡ |
デニール | 記載なし |
レイヤー | 3レイヤー |
価格 | ¥ 31,900 |
特記 | シェイクドライを除けば透湿性No.1 |
バチクソ快適よ
常識的なレインで言うと、コイツがおそらく透湿性No.1。
「常識的な」と付けたのは、後に紹介するゴアテックスシェイクドライが「非常識」なので。
「おそらく」と付けたのは、A-1法での透湿性実験はどれも未確認なので。
ですが、疎水性多孔質PUという特性上、透湿性の高さは間違いないはず。
秋冬版を購入しましたが、圧倒的なドライ感に、僕は感動しました。
ePTFEという素材のゴアテックスに対して、ティフォンはPU素材。
加水分解の可能性は考えられなくもないですが、5年経った今も加水分解報告は聞きません(Twitter調べ)。
おそらく多くのブランドが、加水分解を克服していると思われます。
それゆえティフォンは、PU譲りのしなやかさもウリ。
圧倒的に快適な登山がしたい場合は、間違いなくティフォンが有力候補になると思います。
僕みたいな汗かきにイイかも。
アークテリクス ソラノフーディ
素材 | ゴアテックスインフィニアム |
重量 | 355g |
耐水性 | 記載なし |
透湿性 | 記載なし |
デニール | 記載なし |
レイヤー | 記載なし |
価格 | ¥30,800 |
イケメン美女に限る
(嘘、誰でもいいよ)
参考までにですが、同じくインフィニアムを使用したモンベルのレイントレッカーが、30,000㎜の耐水圧と43,000gの透湿性です。
同じ素材なので、同等か近い数値を出してくるかと思います。
ゴアインフィニアムについての詳細は、めっちゃ調べましたが分かりません。
着た感覚としては、ストレッチ性と実際の透湿性が高いのが分かります。
ミレーのティフォンに似た性能だと感じています。
疎水性多孔質PUかな?
マムート クライメイトレインスーツ
素材 | ゴアテックスパックライト |
重量 | 540 g(上下セット) |
耐水性 | 28000 mm |
透湿性 | 記載なし |
デニール | 記載なし |
レイヤー | 2.5レイヤー |
価格 | 51,700円(上下セット) |
セールのうちに買いね
色々と情報が少ないですが、マムートからも一応紹介。
というか、マムートは思いのほかこれしかありませんでした。
540gで51,700円というのは、上下セットのお話。
ストクルが上下で約450gなので、ちょっと重いかな?
くらい。
安心と信頼のゴア。
そしてマムートの上下セット…
あれ?
もしかして安い?(セール価格)
ファイントラック エバーブレス フォトン
素材 | ポリカーボネート系 |
重量 | 295g |
耐水性 | 20,000㎜ |
透湿性 | 10,000g(A-1法) |
デニール | 15デニール |
レイヤー | 3レイヤー |
価格 | ¥ 29,040 |
特記 | ベンチレーション有 |
機能こそ正義
何かと機能性を前面的に出してくるファイントラック。
ロゴは何とも言えんですが、メーカーとしては結構好き。
B-1法という、各社が記載する透湿性を、真っ向から否定する唯一のブランドでもあります。
これについては僕も同感で、B-1法の数値があてにならないことが、所々で最近話題になり始めています。
エバーブレスは嘘偽りなく、A-1法で示しているのでエライ。
構造的にはミレーのティフォンと同等なので、透湿性の高さは保証済み。
エバーブレスは、濡れても機能低下しにくいとの記載もあります。
とは言え大丈夫。
ここで紹介するウェアは全て、ファイントラックの言う「一般的な防水透湿素材」からは抜けます。
僕が省いているから(笑)
エバーブレスはベンチレーションもあるので、群れの逃がし方がよりダイレクト。
エバーブレスのPUは、ポリカーボネート系らしく、加水分解に強いです。
カーボネートというだけあって、素材的にはやや硬め。
ですが、ウェアとしてのしなやかさに関してはお墨付き◎
【耐久性】デニール厚め、重め
普通の登山というより、藪漕ぎとかのハードめな活動に適合するモデル。
山菜狩り・キノコ狩り・渓流釣りとかが該当しそうですね。
デニールが厚めだったり、総重量が重め(400~500gくらい)のものをチョイスしています。
軽量化をあまり意識していないので、価格が案外良心的だったり。
保温力も高めなので、長く使いたい初心者に向いていたりもしますね。
モンベル レインダンサー
素材 | ゴアテックス |
重量 | 335g |
耐水性 | 50,000mm |
透湿性 | 25,000g |
デニール | 50デニール |
レイヤー | 3レイヤー |
価格 | ¥21,120 |
ここまで見てきて、非常に安心する価格。
モンベルのストクルと迷う人も多いであろう、レインダンサーです。
ストクルよりかなり丈夫ですが、重量にして80gしか変わりません。
価格も安いし、初心者にはこれもアリかも。
もちろん安心と信頼のゴアテックス。
ミレー トリロジー ティフォン タフ II
素材 | ティフォンタフII |
重量 | 426g |
耐水性 | 30,000mm |
透湿性 | 40,000g/m |
デニール | 記載なし |
レイヤー | 3レイヤー |
価格 | ¥ 39,600 |
いわゆる過酷なアウトドアアクティビティでの着用を想定したティフォン。
分厚い生地になれど、透湿性の高さはかなり健在。
かといって、普通の登山ならティフォンストレッチでいいとは思います。
アークテリクス レイルジャケット
素材 | ゴアテックス |
重量 | 430g |
耐水性 | 記載なし |
透湿性 | 記載なし |
デニール | 80デニール |
レイヤー | 記載なし |
価格 | ¥70,400 |
ゴアテックス+アークテリクスというだけで、身の毛のよだつ価格。
かと思ったら、予想以上の高級品。
80デニールというバチクソ丈夫な生地なので、摩耗耐性はかなりのものかと。
ePTFE製のゴアテックスは、加水分解とは無縁。
7万円だけど、10年使えば1日あたり19円。
実質無料(錯乱)
丈夫な生地なので、パリッとアークを着こなしたい(願望)
【ガチ最強】高いけど高性能
Google検索のニーズが高かったので、タイトルに「最強」を付けましたが、最強の定義は人それぞれですよね。
耐水性だけで言えば、レインダンサーとかで十分だったり。
個人的には、価格が高いやつは最強っぽいのでここにしました。
なるべく耐久性を残したまま軽量化を図るため、開発費と素材に金をかけている場合が多いです。
そんな性能的に文句の出ない、最強レインをいくつか紹介。
ノースフェイス パンマージャケット
素材 | ゴアテックスC-Knit Backer |
重量 | 250g |
耐水性 | 記載なし |
透湿性 | 記載なし |
デニール | 15デニール |
レイヤー | 3レイヤー |
価格 | ¥49,500 |
C-Knit Backerを使っているのは、モンベルのストームクルーザー。
着心地がしなやかになった、高性能ゴアテックスのこと。
重量も近いので、いわゆるノース版ストクル。
参考までにストクルのスペックを↓
耐水性50,000㎜
透湿性35,000g
おそらくこれと似た性能かと。
シンプルな見た目で、クール。
パタゴニア ストーム10・ジャケット
素材 | H2Noパフォーマンス・スタンダード |
重量 | 235 g |
耐水性 | 記載なし |
透湿性 | 記載なし |
デニール | 20デニール |
レイヤー | 3レイヤー |
価格 | ¥ 44,000 |
パタゴニアのフィールドテストをクリアした、高性能の証「H2Noパフォーマンス」。
3レイヤーかつ20Dという生地は、やはりパタゴニア版ストクル。
値段は張りますが、そこはサスティナブルなパタゴニア。
我々の提供するお金は、労働者と自然に還元されまする。
公式サイト↓↓
パタゴニア Patagonia メンズ・ストーム10・ジャケット WAVB S
モンベル トレントフライヤー
素材 | ゴアテックス |
重量 | 194g |
耐水性 | 50,000mm |
透湿性 | 44,000g/m² |
デニール | 12デニール |
レイヤー | 2レイヤー |
価格 | ¥25,080 |
前までストクルより高い、モンベルの最高級レインでしたが、いつの間にかストクルのほうが高級になりました。
その点で言えばトレントフライヤーは、実質値下げ状態か?
なんにせよ、おそらくモデルチェンジで価格高騰するでしょう。
(どうせ、どうせ!!)
2レイヤーなので着心地に問題あり。
と、思いきや
微粒子が裏地に吹き付けてあるおかげで、案外さらっとした着心地なんですよこれ。
いくつもレインがあるのに、思わず買いそうになりました。
モンベル ピークドライシェル
素材 | ゴアテックスシェイクドライ |
重量 | 185g |
耐水性 | 50,000mm |
透湿性 | 80,000g/m² |
デニール | 記載なし |
レイヤー | 2レイヤー |
価格 | ¥26,180 |
さっきチラっと名前を出した、ゴアテックスシェイクドライ。
非常識なレインこそ、コイツのこと。
ゴアが表面剥き出しになっていて、傷つけたら終わり。
その分、一切水を含みません。
バチクソ高い透湿性も、機能低下せず。
ノースフェイス ハイパーエアーGTX
素材 | ゴアテックスシェイクドライ |
重量 | 225g |
耐水性 | 記載なし |
透湿性 | 記載なし |
デニール | 記載なし |
レイヤー | 記載なし |
価格 | ¥41,800 |
こちらもテラテラした、ノース版ピークドライシェル。
シェイクドライなので、性能はぶっ飛んでます。
高い買い物なので、枝に引っかけても知りません(笑)
【透湿性最強】流行りの快適レイン
最近では、耐水性はほどほどに、透湿性を重視したモデルが増えています。
登山を古典的な活動としてとらえず、ラフな趣味として楽しむ人が増えたせいもありそうですね。
天気予報の精度も上がり、雨の日の登山を重要視しなくなったのもあるかもしれません。
いずれにせよ、最近のトレンドは透湿性な気がします。
透湿性の高いレインに関しては、別記事でしっかりまとめました。
透湿性については、素材からしっかりと考えないと、思ったのと違う。
ってなりがちなので、別記事を是非とも読んで頂きたいと思います!
【コスパ最強】
バランスが良いタイプと重複することも多いですが、個人的にコスパの良いと思うレインを紹介します。
モンベル レイントレッカー
素材 | ゴアテックスインフィニアム |
重量 | 188g |
耐水性 | 30,000mm |
透湿性 | 43,000g/m |
デニール | 20デニール |
レイヤー | 2レイヤー |
価格 | ¥17,600 |
ストクルより軽く、透湿性も抜群に上がり、価格も落としたレイントレッカー。
旧型はなんて事のないモンベルの独自素材でしたが、新型はゴアインフィニアムを使用した、全くの別物に。
使ってみてますが、2レイヤーの不快感は慣れればさほど。
それより、着てすぐにわかる、インフィニアムの透湿性。
多分、疎水性多孔質メンブレンなので、ダイレクトなヌケ感がある感じ。
とても好きです。
多分、コスパ最強はやっぱりモンベル。