【GoPro/Insta360比較】アクションカメラの画角と画質に特化した解説

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アクションカメラにとって重要な要素に、画角と画質があります。

マウントシステムや可動スクリーンといった使いやすさや、ストレスの無いタッチ感度やアプリの簡単操作性はもちろん重要。

ですが、画質と画角はアクションカメラの性能を比較する上で、スペックでは分かりづらい項目かと思います。

という事で今回は、アクションカメラのうち日本でおそらく最も売れているであろう、「GoPro HERO 12」と「Insta360 Ace Pro」の二つのカメラについて、画角と画質を同じ条件で撮影したものを比較していきます!

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目次

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今回比較するカメラ

今回はGoProとAce Proを中心に、X4の画角も確認しながら比較していきます。

では、それぞれのカメラの特長を、ざっと簡単に紹介から。

Insta360 Ace Pro

2023年11月にInsta360からリリースされたアクションカメラ。

今までのアクションカメラ勢力図を崩壊させる性能を搭載し、アクションカメラが苦手だった夜間撮影も完璧に克服しました。

端的に事を言えば、現時点でInsta360 Ace Proに総合力と画質で対抗できるアクションカメラは存在せず、予算が許せばAce Proほぼ一択状態になっています。

Ace Proのマウントを移動する様子

画質だけでなく「クイックリリースマウント」「フリップスクリーン」「タッチ感度とスムーズさ」「アプリの使いやすさ」などなど、使うほどに便利に感じますね。

総合的に全く後悔の無い選択ですが、今回は画質と画角に絞った話が出来ればと思います。

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GoPro HERO 12

アクションカメラの元祖で、アスリートを中心に根強い人気のカメラ。

Ace Proが一般ユーザーにも広く使いやすい総合力で勝負をしてきましたが、GoProはエクストリームスポーツに特化した性能を続けています。

GoPro創設者であるニック・ウッドマンがアスリート(サーファー)という事もあり、基本となるコンセプトは、HERO 12になってもなおブレませんね。

Ace ProとGoProのマウント比較

固定力優先のマウントシステムやタッチ感度の悪さは、正直一般ユーザーからは使いにくさを感じる事も多いです。

それでもGoProが人気の理由は、アスリートとタッグを組んだマーケティング戦略により、高いブランド力で勝負をしている印象。

今回Ace Proと画質と画角の比較をしたのですが、やはりスポーツにおいてはGoProが上回る部分もちゃんと残っていました。

Insta360 X4(シングルレンズ)

X4の外観

X4はInsta360にとって主力製品の一つで、カメラにおいてはAce ProとX4の2トップで人気の印象です。

X3からのアップデートにより、360度カメラとしての完成度は他ブランドと比較対象にならないレベルに向上しました。

GoPro/X4の比較より(以前実施)

今回は画角を比較するので、シングルレンズモード中心に画質を見ていきます。

球体レンズゆえの「扱いづらさ」と「フレアの存在」といった弱点はあるものの、画質面はもはやアクションカメラ同等レベルに仕上がりました。

もはやぱっと見はAce Proの方が近いレベルですので、X4のシングルレンズ画角についても注目です。

360度カメラとしての魅力については、最後にちょこっとだけ触れて終わります。

最大広角

HERO 12Ace ProX4DJI
DJI Osmo Action 4
最大画角156°(177°151°?170°155°

最大広角としては、GoPro HERO 12がAce Proに比べて広いです。

Ace Proは公式からの情報が出ていませんが、Xなどを参考にしていると151°という情報が見つかりました。

アクション広角(最大広角)を比較してみても、おおむねGoProよりもやや挟角だと感じるので、おおむねこの程度で良いでしょう。

GoPro HERO 12とInsta360 X4の比較(レンズ拡大)

X4に関してはFreeFrame動画を選択することで、最大170°の広角撮影が可能。

一方でGoPro HERO 12に関しては、MAX 2レンズを用いることで、最大177°の広角撮影が可能になりますね。

ちなみにですが、DJIのOsmo Action 4の画角は155°と、こちらも結構な広角。

ひとまずアクションカメラのうち、シングルレンズ画角が最も広いのはGoPro HERO 12という事で良さそう。

画質について

画質についてはここより比較していくのですが、基本的に下記の順になります。

Ace Pro >GoPro > DJI OA 4

今回はDJIのカメラは比較していませんが、GoProはDJIよりは画質が良いと感じています。

Ace Proの画質については特にアクション画角の画質劣化が少ない事と、ズーム耐性に大きな違いを見せています。

以下より撮影した写真(動画から切り出し)の比較を行うのですが、GoProとAce Proで条件を統一するために、下記の条件を設定しました。

同一の環境下で撮影
今回撮影する条件
  • 4K画質に統一
  • 動画からクロップ

Ace Proについては8K画質、GoProについては5.3K画質がありますが、条件一致と実用性を考えると4K画質の比較が妥当だと感じました。

アクション広角

GoProAce Pro
画角超広角GoProに劣る
画質劣化が多い良い
歪み大きい小さい
最大広角

分かりやすいようにスライド式で比較できるようにしましたが、左がGoPro HERO 12/右がInsta360 Ace Proになっています。

GoProが「HyperView」、Ace Proは「アクション広角」を採用。

ぱっと見の印象としては、やはりGoProの方が画角は広いが、色味や画質はAce Proの方が明らかに良いですね。

では、GoProとAce Proで、細部の画質を比較してみましょう。

広角としては優位だったGoProのアクション画角ですが、画面端のゆがみがかなり目立ちますね。

一方でAce Proの方は歪みを最低限に抑えながら、画面端の画質もかなり維持しているのが見て取れます。

Insta360は360度カメラが主力ですので、Ace Proに関しては超広角に拘らず、画質を優先した設計が出来たのかもしれません。

中心部を比較してみましたが、やはりGoProのアクション画角は画質の劣化が酷いです。

後に比較する歪み補正画角ではここまで差が出ないので、GoProのアクション画角に関しては画質よりも最大広角を優先しているものと思われます。

結構劣化しているので、拡大せずとも画質の違いは感じられましたね。

X4で撮影したアクション画角
X4のアクション画角

こちらはX4のアクション画角になりますが、さすがGoProと近い広角を維持しながら、画質としてもAce Proに近しい良さがありますね。

もちろん細部を比較するとAce Proの方が良いのですが、ぱっと見の画質はAce ProとX4の二つが良いと言えそう。

描写力に関してはさすがのライカレンズ性能でした。

恐ろしいのは、Ace Proの方はこれで4K画質という事。

デジタルズーム時は8K画質を採用することになるので、GoProとこれ以上に差がでます。

歪み補正

GoProAce Pro
画角Ace Proに劣る広角
画質普通良い
歪みなしなし
歪み補正

歪み補正の設定では、面白い結果になりました。

GoProは「歪み補正」モード、Ace Proは「デワープ」を採用したのですが、どちらも歪みを補正するモードですね。

これに関しては、予想に反してAce Proが明らかに広角です。

さすがに歪み補正モードは画質に無理をさせないためか、GoProもHyperViewほどは画質の劣化はありません。

それでもですが、歪み補正モードにおいても明らかにAce Proの方が画質は良いですね。

実用的なモードで言えば、Ace Proは画角も広く画質も良いという結果になりました。

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X4で撮影した歪み補正画角
X4の歪み補正画角

ちなみにコチラはX4のデワープ画角ですが、こちらもかなりの広角で高画質ですね。

360度回転補正

GoProAce Pro
画角広角挟角
360度補正画角

ここまでGoProがほぼ完敗状態なのですが、さすが元祖アクションカメラの維持を見せる設定がありました。

それは360度回転補正モードにした場合、Ace Proは明らかな画角の縮小がみられます。

GoProの方は歪み補正と同じ広さを維持していますね。

これは回転補正をする際に、Ace Proは画面端をクロップすることで、疑似的な360度回転補正を行っているために起こります。

GoProはアクションカメラの中でも特にエクストリームスポーツを重視したカメラです。

ゆえに画質やVlog撮影の実用性より、GoProは最大限のスポーツ性能を優先していることが、こういった性能から感じられますね。

我々アジアユーザーにとって、GoProよりAce Proの方が使いやすいと言われるゆえんがこの辺り。

Vlog撮影や旅行、軽アクティビティで使いやすいAce Proは、一般ユーザーからの支持が集まっていますね。

逆に欧米やオーストラリアなどの、アスリートからの支持がGoProに集まるのも頷けます。

縦型動画

GoProで撮影した縦長画角
GoPro HERO 12
Ace Proで撮影した縦長画角
Insta360 Ace Pro

縦型動画は9:16画角で比較してみました。

GoProはHERO 11から8:7アスペクトというダイナミックな画角を採用しているので、縦型動画においても広い画角を発揮しましたね。

やはり、単純な最大画角の広さはGoProに軍配が上がります。

画質と実用性で優れるAce Pro

Insta360 Ace Proとバッテリー
Ace Proはバッテリーも強い

Ace Proは最大広角こそGoProに劣るものの、実用性の高い歪み補正画角では上回り、全体的な画質についても明らかに良かったです。

使いやすいマウント形状や、ストレスの少ないタッチ感度など、やはり総合力No.1のアクションカメラでした。

Insta360 Ace Proで撮影した夜景(星空)
Ace Proで30秒シャッター撮影しただけ(正直驚いた)

おまけにPureVideoやPureShotといった、夜間耐性のある動画や写真モードも搭載するので、時間帯的な汎用性も高いです。

360度回転はGoProに劣りますが、よほどのユーザーでもない限り、45度以上の手振れ補正は使いません。

そう考えると、Ace Proが多くのユーザーから人気を集める理由が理解できますね。

今回の画質と画角検証の結果、より明らかになりました。

Ace Proの通常マウント取り付け

マウントやフリップスクリーンも一般ユーザーにとって扱いやすいデザインなので、今一番おすすめ出来るアクションカメラです。

もし、Vlog撮影や旅行で使いたい場合、スポーツしたとしてもそこまで激しいアクションは行わないとするならば、Ace Proを選んでおいて間違いないでしょう。

Ace Proで撮影した橋
Ace Proで撮影した街

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Ace Proで撮影した写真と、動画から切り出した画像についてまとめましたので、よければ下記もご覧ください。

最大広角と360度回転のGoPro

だからと言って、GoProに存在意義が無いという訳では決してありませんでした。

画質は劣化するものの、アクション画角の広さはAce Proを上回り、その上別途でMAX2レンズはX4のシングル画角も上回ります。

X4でも再現可能と言われるとそうでも無く、大きさや形状の点で考えれば、GoProはやっぱりアクションに向いていると言えそうです(X4は縦長なので)。

Ace Proの方が画質が良いとはいえ、日中撮影でズームもしなければ、GoProも差が分からないくらいに綺麗です。

それに360度回転補正に関しては、正直Ace Proの画角はアクションカメラとしては狭すぎます。

モトスポーツやウィンタースポーツのビッグエアーなど、GoProで無ければ撮影できない臨場感もあるといえますね。

そもそもGoProは性能をアクションやエクストリームスポーツに振り切った製品です。

画質や実用性でAce Proに劣るのは、仕方ないのかもしれませんね。

X4はシングルレンズモードも優秀

Insta360 X4本体

一方で、個人的に一番おすすめしたいのが、なんだかんだ言ってX4です。

X3より明らかに画質に変化があったX4ですので、シングルレンズモードがアクションカメラ級の仕上がりになっていましたね。

そうでなくとも、360度カメラとして使う場合はその手軽さと楽しさにハマる人は絶対多いです。

X3で撮影した写真

思ったよりも手軽に面白い動画や写真が残せるので、ちょっとでも気になる方はチェックしておいて損はありません!

Ace ProとGoProの比較メインでしたが、紹介せずにはいられないのでX4も宣伝させてもらいました(笑)

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