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中華テントの評判と品質|中国の経済から見るアウトドアメーカーの進化

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代表例としてネイチャーハイク、3F UL GEAR、モビガーデンといった、中国製のテントメーカー(中華テント)。
日本国内でも、だんだんと使う方が増えてきている印象です。
ただ、中国製の商品について、こんな疑問が出てきそうです。

えらい安いけど大丈夫?

品質が心配…

Amazonレビューなどは一通り確認したうえで、まだまだ不安が拭いきれない方も多いはず。
「コスパは良い」「すぐに折れたりはしていません」など、安直なレビューが多いのも不安にさせる原因かと思われます。
ましてや命を預ける登山道具。慎重に選びたいですよね。

目次

中国産テントのコスパが良い

出典:Naturehike

日本の登山メーカーといえばモンベル、THE NORTH FACEやpatagonia製品と比較して、安価なのが魅力ですよね。
そんな安価とも言われるモンベルの代表テント、ステラリッジ1型はフライと合わせて44,000円になります。

対して、ネイチャーハイクの山岳ソロテントは12,000円程度と破格。
どうにかすると、セール価格で8,000円台にも落ちていることも見かけます。

中国製のテントはその安さ故、山でも見かけることはちょくちょく増えました。
これを実用的に使えたとしたら…、結構多くの方がそう思っていそうですね。

では、逆にその安すぎる価格は、山での使用における不安を煽ってきます。ここらで中国製の製品が使えそうかどうかをしっかり見極めていきたいですね。

ちなみに僕は中国製テントを使っていません。
アウトドアを始める頃は、中国製テントについて「安すぎて怪しい」と感じていました。
そして、国産テントを先に買ってしまったらからです。

中国製テントについては、デザイン性も高いためそのうち購入したいと思います。

中国のテント(製品全般)は品質を上げた?

最近、中国製品の悪口を聞かなくなったと感じませんか?

昔なら、ド〇エモンのだとか、キテ。ちゃんのだとか、エル〇スバックだとか、いわゆるパクリがめちゃめちゃ流行っていました。
僕の子供のころのお話ですね。

出典:WEB CARTOP

まあ、そんな寄せる気もないような粗悪なパクリに関しては置いといて…

実はというか、やっぱりというか、中国はパクリ文化がすごいんですよね。自分たちの権利は主張する割に、各国の技術は平気で無断でパクろうとする。
お前のものは俺のもの、俺のものは俺のものと主張する、ジャイアン的な。
この辺は、あんまり好ましいものではないのですが、実はこのパクリ癖というかコピー能力というのは尊敬すべきところでもあるようです。

ただマネるだけでは、本家の劣化版で終わってしまい、競争に勝ち続けることは難しい。そうではなく、他社の優れた特長を自社に取り入れ、ビジネスの新たな組み合わせをつくることで、差別化を量産していっている。

引用:東洋経済

現在中国は経済が急速に成長していますよね。
とはいえパクリ品を作るだけだと、粗悪な偽ブランドとして結局売れません。10年以上前の中国は、だいたいそんな感じでした。

しかし、マネもし続ければいずれ技術は上がっていきます。

いったん自分に置き換えて考えてみてください。趣味の登山を始めた時、どこに登りましたか?
おそらく「誰かに連れて行ってもらった」「YAMAPのコースを辿った」「参考書のオススメを見た」
そんな感じだと思います。そうやって、誰かのマネをして、一人でルートを選べるように、人は成長していくのです。

中国の話に戻ります。
そうです、マネをし続けたことで、技術が向上していった中国企業および中国国民は、その国のデカさと人口の多さゆえに急速な発展が可能だったというわけです。

1990年代後半~2000年代前半、世界中の企業が中国に進出し、あらゆる製品を製造したノウハウが中国には蓄積されている。

引用:現代ビジネス

ユニクロは実は日本の企業なのですが、ちょうどその頃から中国進出をしています。なぜって、人件費が安かったから。そうやって各国の企業が中国人を使うことで、生産力や技術は自然と向上します。それも14億人。

日本だって例外ではありません。高度経済成長を前にする日本だって、粗悪品の代表だったようです。
それに、今やトップレベルの技術を持つ車業界ですが、戦前はドイツ社の車からエンジン系統のアドバイスをもらったりして、生産できるようになっていったそうです。

戦後、敗戦国になった日本がアメリカに輸出していたのは、ブリキのおもちゃや、飾りのついた爪楊枝などでした。そういうものには「メイド・イン・ジャパン」(あるいは「Made in Occupied Japan」)と書いてありました。当時のアメリカ人からすれば、こういったモノは「貧しい国から輸出された粗悪なモノ」というイメージでした。

引用:cakes

ようするに、日本だってパクリから始まり技術を身に着けました。同じく、ただのパクリだった中国製品も、オリジナルの良品質の製品を作る力を身に着けたというわけです。

以前は日本や欧米製の化粧品を使っていたけど、今はこっち。価格が日本製品よりも安い上に、品質やセンスも日本製より断然いいと思います

引用:現代ビジネス

ちなみに日本の高度経済成長期には、中国は毛沢東のとっちらかった政権により、国内が悲惨なことになるという不毛な時期が経過していました。中国の経済が足踏みしていてくれたことで、日本は中国よりも先に経済が成長できたとも言えます。

そして、現在ではGDPで日本を抜き、第二位になってしまいました。
パクリ文化だとか粗悪品の国という、悪いイメージを持った人は国内でも上の世代。中国国内の若者は、もはや日本製より中国製が優れていると、本気で思っています。

追う側は強い、追われる側は大変です。

今朝(7月14日)の日本経済新聞朝刊一面に、トヨタが電磁波鋼板と呼ばれる高機能鋼材を中国の最大手鉄鋼メーカーの宝武鋼鉄集団から一部、入れることにしたとの報道が出ていた。

引用:馬場錬成

(※2020年7月14日)
そしてついに、トヨタまでもが中国製品を使用するようになりました。
製品の品質に対して、コストが安いから導入したようです。日本のトップ企業がそれに気づいたわけです。

そして今や、Huawei(スマホなどを扱う)や、Lenovo(PCなどを扱う)といった家電も日本国内でちょくちょく流通するようになりました。しかも安いです。

というわけで、どうも品質は軒並み向上しているようです。しかも価格の水準は低め。

パクリな感じも否めませんが、そんなこと我々消費者にとっては関係のない話。品質が良くて安価で購入できる、これほど有能なメーカー達は国内にはないでしょう。
大量生産大量消費については、あまり乗り気ではありませんが、それはまた別のお話。

中国のテントメーカー

よくよく調べてみると、中華テントもほんとに良いものが多いなーという印象。
中国国内の若者と同じく、「デザイン性高いわ…」と思わせられます。mont-bellさんよ、デザイン性気にしてくれ!!って感じですわ。
中にはなんと、DAC社のポールを採用しているメーカーもあり、本格的にテント業界にカチコミに来ています。

そして、テントと言えばまずは生地の品質と縫製技術を求められます。
その点中国は、ユニクロを例として、安価で仕事を引き受けてくれるからと、多くのアパレルメーカーの仕事提供の国となっていました。

中国であれば何十年にもわたって、海外にあるアパレルメーカーからの注文を引き受けてきました。

コストダウンやクオリティアップなどの要求を何度も突きつけられる中で、生産技術や体制を見直し、要求に応えられるようレベルアップしてきた実績があります。安くて高品質という難しい要求を満たせる、数少ない国と言えるでしょう。

出典:Apparel OEM

そうして中国は、着々とテント製作技術も身に着けていったと思われます。

ネイチャーハイク

安かろうは悪かろうのイメージを覆しました。そんなコスパに優れるアウトドアメーカー

「ハイスペックな製品を圧倒的なコストパフォーマンスで」
生み出される製品の数々は、そのクオリティの高さから多くのアウトドアズマンの注目を集めています。
2020年、Naturehike Japanによる日本での本格展開がスタート。
よりきめの細かなアフターサービスと日本のフィールドにマッチした商品展開をスタートしています。

引用:Naturehike

僕がアウトドアを始めたのは2015年頃でしたが、ネイチャーハイクの存在に気が付いたのは2017年くらいでした。
「なんだこの安いテントは!」と、驚いたもんです。

安いテントというのは、日本国内でもそれなりに売られています。キャプテンスタッグやロゴスがわかりやすいですよね。
ただ、驚いた理由は、山岳テントの形をしているということでした。
安いテントはふつう、安いテントの形をしています。ポールなんかもクタクタですし、そんなに軽量ではありません。

そんな中、ネイチャーハイクは、安いのに山岳テントとほぼ同じ見た目と質感で、実用的な軽量性を持つのです。
これは、唯一無二感がありましたね。

出典:Naturehike

冷静に客観すると、性能は中の上で、価格は中の下といったところ。
決して安いのに完璧なテントではなく、安い割には性能は十分という評価に落ち着きます。
それでも総合的なコストパフォーマンスは良いと言えます。

アウトドアの総合メーカーで、テントだけでも数種類、キャンプグッズも多く取り揃えています。
数の儲けが多いのでしょう。底力があることも安く売りだせる理由でしょう。

3F UL GEAR

縫製技術が上がったことにより、作れるテントがあります。

ULはウルトラライトの略称。その名の通り、UL登山商品を多く取り揃えます。
特徴的なのが、生地にシルナイロンを使っていること。

シルナイロンとは、シリコンを染み込ませたナイロンで、耐水性・UV耐性・加水分解耐性・摩耗耐性などが、よくあるPUコーティング(ポリウレタンの被膜)で加工したナイロンよりも優れます。

一生ものの耐久と称されることもありますね。素材自体の価格はPU加工のナイロンよりも高価です。

ただこのシルナイロンが結構クセモノでして、ようはシリコンがツルッツルなのです!
工場でシームテープが貼れないので、自宅でシーリング加工を施す必要があります。
そしてもう一つ、ツルッツルすぎて加工が鬼ムズ。そのため技術的価値がつけられ、価格はより高くなりやすいです。

出典:3F UL GEAR

そんな生地にこだわったメーカー、もはや中華テントなんて一括りにしたくはありません。

ただ、ソロテントのランシャン1は、ガレージブランドから始まった、シックスムーンデザインズのルナーソロにそっくりです(笑)
ザックなんかはUL志向の入り口として、非常に買いやすい値段にもなっていますね。
流行りのULギアに寄せていますが(笑)

MOBI GARDEN(モビガーデン)

いよいよ中国製品も国際的なメーカーとして仲間入りです。

2003年にテントメーカーとして参入し、2010年代には中国を代表するアウトドアブランドに成長しました。
以下は、モビガーデンの正規代理店(日本)からのコメントです。

MOBI GARDENのテントは多くの中国のテントブランドより高めの価格となっています。

それでもトップシェアを獲得しているのにはこのような小さな積み重ねの継続の賜物でしょう。

品質の確かなハイコストパフォーマンスが確かにここにあります。

日本正規代理店 株式会社帝伸テック

引用:MOBI GARDEN

2010年代前半に、国内のギアオブザイヤーを獲得し、後半にはアジアアウトドア賞、グローバルデザイン賞など、アジア圏を中心とした賞を獲得するようになりました。

このメーカーの品質は、かなり高い水準にあると思われます。
そのわけは、テントと寝袋にあると感じました。

まず、テントですが、ポールとペグにDAC社の製品を採用してしまいました。安価なテントの不安材料の一つに、テントの破損があります。山という過酷な環境下にて、「万が一」という感情は邪魔でしかありません。
国際的なメーカーのほとんどが採用している、DAC社のポールを採用するということは、大きな安心材料です。
つまり、テントの品質も国際的なものに追いついているという裏付けにもとらえられるのではないでしょうか?

出典:MOBI GARDEN

そして寝袋、ヨーロピアン・ノーム(EN13537)に基づいた温度設定をしています。
EU諸国間における工業製品の基準ですので、温度設定などに嘘はつけません。720FP相当のダウンを使用しているとのことですが、品質に詐称はないでしょう。

出典:MOBI GARDEN

代表作はLIGHT WINGS DAC UL1。赤と白のカラーと剥き出しのポールは、高いデザイン性と簡単な設営を両立します。
ネイチャーハイクほど安くはないですが、各国のアウトドアメーカーの製品と比較すると破格です。

また、キャンプ向けの大型ポリコットンテントなんかも作っています。
ノルディスクが高くて買えない方などは、いいかもしれません。(僕も買えません!!)

THE FREE SPIRITS -自由之魂-

もはや縫製技術は超えているのかもしれません。

The Free Spiritsは4半世紀に渡りテントをデザインし続ける王吉剛(ワン ジガン)が世界に通用するテントを創りたい、いつかは世界一と言われるようなテントブランドとなりたい、そんな決意を胸に2011年に設立しました。

引用:The Free Spirits

自由之魂、名前がいいですね。中国語で書かれているのでしょうが、ロゴのデザイン性もなんかオシャレ。

さて、FREE SPIRITSのテントの特徴と言ったら、シワのない美しいシルエット。
こちらも先ほど紹介しました、シルナイロンを使っています。ただでさえ加工の難しいシルナイロンを、ベテランの縫製士が品質を優先して仕上げます。
このメーカーは、縫製に一切の妥協をしないというのがブランドコンセプトのようです。

出典:THE FREE SPIRIT

一つ一つ丁寧に仕上げているので、注文からの納期が延び、SOLD OUTも多くあります。

こうやって見てみると、日本国内メーカーはデザイン性で完全に後れを取っている気がします。
それに加えて品質もおそらく並んでいる。もしくは抜かされているかもしれません。

出典:THE FREE SPIRIT

値段も高いもので200,000近くするので、キャンプ用テントとしてももはやノルディスクやノースフェイスに並ぶ域にあるかと思われます。

もう中華テント(メーカー)を軽んじることは出来ない

出典:THE FREE SPIRIT

安い、品質は良い、そして多分デザイン性は置いて行かれている。中国メーカーを無視できない存在になっているかと思います。
その巨大な土地と労働力という底力を持ち、縫製技術も身に着けた。後は世界の人々に、こうやって徐々に認知されていくだけで、中国のメーカーはどんどん発展していくでしょう。

こうなったら、大変なのは日本のメーカーと労働者ですよね。
まあいったんそこは置いといて。消費者としての視点でみれば、それは関係のない話。安くて良い物を買うだけです。

徐々に認知されゆく中華テント。
テントを選ぶ際の、選択肢にも自然に入ってくることでしょう。

中国の経済という難しいお話から入りましたが、ここまでお付き合いくださりありがとうございます!

ではまた! たなりょうでした!

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