熱狂!! 【22日目:新潟県村上~柏崎市】

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ピピッ
ピピッ
ピピッ…

…3度目の目覚ましでようやく決意が固まる。

ここは白鳥の住む大池公園、朝に散歩の人も居るだろう。
長居しては迷惑だ。

さっさと撤収したいのだが、テントのチャックがうまく締まらない。

「ガシャン!!」

後で自転車が倒れ、取り付けていたライトがぶっ壊れた。
しょうもないイライラは、重なるものだ。

そして、後にコイツが厄介なことになるなんてっ

目次

珍しいお兄は客寄せになる

今日は佐渡島へ向かおうと思ったが、自転車の輸送が往復1万円を超える。

佐渡島へはロードバイクを輪行して、500円で運んだ方が得策だ。
またの機会とした。

ここは新潟県の村上市。
南西方向に海岸方向をひたすら進みます。

ちょっとだけ町に入ると、なにやら市場がやっていました。
2と7のつく日だけやっているそうです。

おばあちゃんが、野菜やらフルーツを売っています。

ここではナシを一つ購入してしまう。
リンゴが5個も入っているのに、だ。

だって美味そうだったから仕方がない。

「ここに座って食べていきな」とのことだったので、おばあちゃんの店の横で剥いて食べることに。

「豊水」という品種で、みずみずしくて甘くてうまい!

結局、別のナシやらブドウやらを、お客さんやおばあちゃんやらからもらってしまった。

…店の横で物乞いしてる感じになってしまった。

だけどもどうだろう、どう見てもうちの店だけ繁盛している!!
これはもしや、僕が珍しくて客寄せになっているではないか!

道行くおばあちゃん(お客さん)は、僕を「バイト」か「孫」だと勘違いもしたりする。

そうして自己紹介をしているうちに、ガヤガヤしだすのだ。

スマホはもはや俺の臓器

市場には、鮮魚や揚げ物なども売られている。

正直そそられるが、自転車ではそれを買う余裕はない。
市場を後にする。

そして一つ、困ったことがある。
スマホのバッテリーが残り少ないのだ。

道沿いのマックを手当たり次第に当たる。

中で充電ができるかを聞くが、コンセントが無いマックもある。

「申し訳ございません、またいらしてください」
店員のお姉さんにそんな風に断られてしまうが…

「旅、頑張ってくださいね!!」

そうやって、ニコっとされると元気になる。
さすがマックだ、スマイル0円、心の充電はしっかりとさせてもらった。

別のマックにピットインし、ようやく1時間ほど充電をさせてもらった。

旅をしていると、マップやブログなど、バッテリー問題は非常に重要。
なりふり構わず充電する貪欲さが必要。

スマホはもはや、俺の臓器なのだ。

熱狂!!

最近、熱狂という言葉が脳裏をよぎる。
いつぞや長万部の辺りで出会った、枝ちゃんという日本一周チャリダーの言葉だ。

彼もまた、人力車の旅人樹生ちゃんから感銘を受け、熱狂している。
熱狂という言葉は伝染するのだ。

ある暑い日、枝ちゃんが僕に「今日も熱狂だね!」と連絡をくれた。

それ以来どうしようもなく暑い日に遭遇すると、「熱狂!」と言いたくなる。

そんな今日は、アップダウンの連続。
オマケに30度の真夏日と来たもんだ。

ボトルの水はお湯と化し、そのお湯すらも直ぐに無くなる。
公園でようやく蛇口を見つけたと思ったら、お湯が出てくる。

お湯が無くなったので、仕方なくお湯を注ぐ。
そんな状態で、アップダウンのある海岸線を行く。

確かに景観はいい場所もあるが、暑さでイかれていた。

道の駅の看板を見かけるが、なぜか18.7㎞先。
そこでまず熱狂する。

観光地らしい店を見かけるが、海鮮や揚げ物が売っている。
「違う、そうじゃない」

アツアツの揚げ物より、美味しい海鮮より、僕は水が飲みたいのだ。
コンビニでいいから出てきてくれ。


1人でコンビニを見かけては絶叫し、まさに熱さでイカれて狂っていた。
これも一つの「熱狂」だろうと、ひそかに思ったのだ。

そう、今日はどうしようもなく、暑かった。

今日もいい夕日

笹川流れに続き、今日もいい夕日だ。

コンビニで牛乳を1L(また)飲み干した後だ。
こんな海岸線を行くのもいいだろうと、熱狂した心も穏やかだ。

やはり海は夕日とよく似あう。
山は朝日だから、対照的にできているのだろうか。

夜になっても少々進み、手ごろな広場を見つけたので、ここに就寝することとした。

2022.9.12
走行距離:135km

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