今日もいい朝なり。


安定のポテトと紅茶のセットを頂き、ナムチェバザールを出る。
土産屋が開き始めている。
やはりナムチェに来てからというもの、人の込み合い具合が著しい。

が、一足先に抜けたようで、そこからの道は思っていた以上に空いていた。
Thamserkuを見ながらの、並行トラバースが気持ち良い。


遠くを見ると、一度上げてから、谷まで下がるよう。
しかし、ここらでも出店をやっているが、誰か買っていく人は居るのだろうか?
写真は撮りたくはなるが、欲しくは無い。



少し申し訳ないと思いつつ、見る専で撮らせていただく。
写真を撮っていると、シェルパと距離が空くが、個人的にはそのくらいのペースが心地よい。

別の組のシェルパ同士で喋ってくれているお陰で、ちょっとだけ、一人の歩きを感じられた気がする。
それでもシェルパとしては、こちらの気を使うのが仕事。
僕としては、「気を使わなくてもいいよ」と言うが、彼も、「大丈夫、遅くても心配ないよ」と言ってくれる。
そうじゃないんだが、まあ仕方がない。
若干の窮屈を覚えつつも、自分のペースで進んだ。


谷の村で休憩。

貰ったオレンジジュースを飲みながら考える。
この旅に、意味など無くても良いということに、ふと気がついた。
もちろん、意味のある1ヶ月なのは間違いない。
が、仮に意味がなくとも、ただ僕は、ネパールに来るという選択をして、そしてここに居るだけ。
何か特別な意味など、探さなくても良いのか。
今、生ぬるくて味の薄いオレンジジュースをちびちびと飲みながら、舌に感じる酸っぱさを味わっていながら考えた。

別に、この経験がどう未来に生きてくるのか?
この経験をしなかったら、他にどんな未来があったのか?
一人で歩いていたら?ヨーロッパ旅にしていたら?
未来の事、別の道のこと、パラレルワールドじみた事を考える意味は無い。
ただ、目の前を歩いている人たちを見ながら、ぼぅっと考えていた。

なんだ、すごく気持ちが楽になってきた。
シェルパも居るし、何も心配することはない。
逆に言えば、全て任せていいからこそ、こうして考える余裕だって生まれるのかもしれない。

昨日だって、落ち着いた気持ちで、これからは日本の生活に向き合う覚悟ができたんだ。
どの選択、どの制約にぶつかるかは分かんないけど、どの道進んでも僕は幸せには違いない。
ここではマカロニを初めて頼んだ。

自炊でよくやりそうな、コスパとボリュームに優れたレシピ。
可もなく不可もなく。
ここは日が暖かくて気持ちが良い。
1時間以上、ゆっくりした気がする。
ここからは500m以上の標高を一気に上げる。

昨日決めたこと、ナムチェを超えたらゆっくり歩くこと。
呼吸には余裕があり、もっとペースは上げられそうな予感だが、無理はしない。
現地流のゆっくり歩きは守る。
服を洗えない以上、汗をかきたくもない。
案外ゆっくりしたペースも、気持ちが良いもんだ。


Tengbocheに着いた。
ここも中々良いが、時間も体力もあるので、次へ向かう。

次も景色が良い場所だと言うので、明日の朝が楽しみになる。
川沿いのトラバースは、日本のダム沿いトレイルっぽくて気持ちが良い。

アマダブラムが近づいてきた。
案外すぐに近づくあたり、やっぱりヒマラヤ山脈主峰達が、すぐ側にあるってことだろう。
そりゃ、谷を挟んですぐ向こう側だからな、、、。
橋からひと登りして、本日の終着地、Pangbocheに到着。
村の名前をシェルパに聞いたら、隣のおばちゃんが「パンボチェパンボチェ!!」と陽気に答えてくれた。
さっき僕の真似して、笑っていたおばちゃん。
ロッジのすぐ側に、屋外ゴミ箱なのか、投げ捨て場なのか分からない、汚いゴミだめがあった。

分別する気もなく、ウシ、イヌ、カラスに好き放題に食わせていた。
何がしたいんだろう?
この程度の分別や、ゴミの処理が出来ないのだろうか?

確かにポーター達が、せっせとゴミを運ぶ姿を見ると、なんだか申し訳ない気持ちにはなる。
ロバやYakがケツを叩かれながら、物資を運ぶ姿を見ると、自分の行いが悪いことに見えてくる。
が、やっぱりゴミの処理が出来ないのなら、やめたらいいのに。
いっそエベレスト街道全てを封鎖してもいいんじゃね?
など、思う。
来れない場所なら、来れない場所さ。
まあ、発展途上国やアジアのポイ捨て文化が拭えない場所だからこそ、な気もする。
この問題は根深い。
と、はいえ僕は、いつも憂いはするが動かない。
まずは目先の休憩と、腹が減った。
ミルクコーヒーはいつもより美味いのか、美味く感じるのか?

キャラメルのようで、とびきりに脳が気持ち良いミルクコーヒーだった。
ツナチーズピザも、こんもりチーズが乗っていた。

生地が甘くて、ジャンキーな美味さ。
今日の部屋も心地が良い場所。
洗面器がデカかったので、頭を洗わせてもらったのと、シャツを勝手に洗わせてもらった。
リセットだ。
、、、それにしても、何をしても息苦しいことに気がつく。
昼寝をしても、息苦しさでハッとさせられ、トイレに立つだけで息が上がる。
いちばん分かりやすいのは瞑想だ。
下界なら、息をしているのかしていないのか分からないほど、小さな呼吸でも済む。
1分間に2回くらいしか呼吸してないんじゃあないかな?
瞑想は大抵の場合、呼吸に意識を向けるが、ここでは息苦しさに意識が行く。
なかなか恐ろしい場所に居るもんだ。
これで4000m未満だろう?
エベレストだなんて、考えもつかない。

