新しくなったネオエアーシリーズ。
重さはほとんどそのままに、R値と厚みが増えて、より快適に生まれ変わりました。
そしておまけに、価格もバチクソ上がっています(笑)
もうちょっと安けりゃなぁ…
他よりどれくらいいいんだろ?
- カタログから性能を考察
- 前モデルと比較
- NEMOやEXPEDのマットと比較
上記を調べて参りましたので、値段相応の価値はあるのか??
あなたの考えをまとめるために、この記事を利用して頂けると幸いです!
では!
参りましょう!
2024年 追記
1年間はネオエアーシリーズが天下を取りましたね。
それでも黙っていないのがNEMOです。
2024年NEMOは新作TENSORシリーズを引っ提げて、ネオエアーシリーズを超えるR値とコスパでぶち抜きました。
ですが今回はあえて記載をそのままに、以前のNEMOの性能と比較としておきます。
スゴイ所
軽量なのにR値が高い
以前より、軽量性と高いR値に関しては、他のブランドより頭一つ抜けています。
分かりやすいように、数字で比較してみましょう。
Xライト | テンサーインシュレーテッド | ultra5R | |
---|---|---|---|
サイズ | 51×183cm | 51×183cm | 52×183 |
重量 | 354g | 410g | 445 g |
厚さ | 7.6cm | 8㎝ | 7cm |
生地 | 30D | 20D | 20D |
R値 | 4.5 | 3.5 | 4.8 |
価格 | 39,600円 | 28,050円 | 29,700円 |
一流マットメーカーとして、NEMOとEXPEDのマットを比較してみました。
Ultra5Rに関しては、最もR値が高いですが、重量で差が付きます。
軽くて暖かいを両立するマットは、僕の知る限りネオエアーシリーズが一番ですね。
最も重要であろう、この二つの項目は、「サーマレストしか勝たん」状態。
バルブが神ってる
これは2023年の改良ではないですが、僕が持っている旧型よりはるかに進化しています。
- 逆流しないので入れが余裕
- 3倍速い空気入れ
- ウイングで微調整が可能
- 丈夫かつ修理可能に仕上げてくれた
逆流しない
僕が持っているサーマレストは、一世代前のバルブです。
逆流防止がないので、急いで入れなければいけません。
ポンプサックを使っても、外す瞬間に空気がめっちゃ漏れるという、カス仕様(笑)
しかもこんなところにティクビのように生えている。
割と邪魔でした(笑)
逆流しないバルブってのは、非常にありがたいと痛感している次第。
3倍速い空気入れ
ていうか、もう30秒の動画で全部紹介してくれていますね(笑)
ウイングで微調整が可能
あるんですよね、寝てみて空気をパンパンに入れすぎたと感じる場合が。
寝ながらお好みの空気圧を、確かめながら抜くことが出来る。
これも非常に便利だと思います。
めっちゃ丈夫に仕上げてくれた
載せました動画では、バルブ単体を叩いたり、砕石とミキサーにかけたりしていますね(笑)
何もそこまで…
って、思わないでもないですが(^^;
結構バルブ周辺って壊れやすいです。
それを、丈夫に仕上げてかつ、修理可能にしてくれているというのは、地味に神ポイントだと思っています。
【2023年】厚みも改善しました
分かりやすいようにNEMOの画像をお借りしました。
ネオエアーは2023モデルより、6.4cm→7.6cmまで厚みを増やしました。
以前まで弱点と思われた厚みも、EXPEDのマットを抜いて、クラストップのNEMOに迫ります。
仰向けかうつ伏せで眠れば6.4cmでも良かったですが、横向きで寝ると肘なんかが貫通します(床を感じます)。
特にXサーモなんかは、想定が雪ですね。
今回の7.6cmまで厚みを増やしたのは、非常にナイス!
といった印象です。
マイナスポイント
そんな最強のマット、ネオエアーにも弱点はありました。
とにかく高い
もう一度比較の表をもってきたので、今度は価格に注目してみましょう。
Xライト | テンサーインシュレーテッド | ultra5R | |
---|---|---|---|
サイズ | 51×183cm | 51×183cm | 52×183 |
重量 | 354g | 410g | 445 g |
厚さ | 7.6cm | 8㎝ | 7cm |
生地 | 30D | 20D | 20D |
R値 | 4.5 | 3.5 | 4.8 |
価格 | 39,600円 | 28,050円 | 29,700円 |
スペックこそ確かに高いですが、他より分かりやすく10,000円ほど高いですね。
これはネオエアーに限ったことではなく、プロライトやZライトソルに関しても同等のことが言えます。
しかもインフレータブルに関しては、NEMOのゾアやオーラのほうが安くて優秀まで。
インフレータブルならオーラ、クローズドセルならスイッチバック。
余談ですが、個人的なおすすめですね(笑)
ということで、個人的にはこんな結論を出しています。
サーマレスト買うなら、ネオエアーシリーズじゃないと損じゃね?
逆に言えば、ネオエアーシリーズは性能が良いから高い。
そんな見方もできそうですね。
【登山用】ネオエアーシリーズは3種
ネオエアーシリーズは、Xライト・Xサーモ・ウーバーライトに分けられます(ネオエアーベンチャー等は割愛)。
それぞれ特徴としては
Xライトは夏~残雪まで万能。
Xサーモはガッツリ雪山。
ウーバーライトは完全UL製品。
こんなところですね。
一応、それぞれのスペックを簡単に比較してみましょう。
Xライト | Xサーモ | ウーバーライト | |
---|---|---|---|
R値 | 4.5 | 7.3 | 2.3 |
重量 | 354g | 439g | 250g |
生地 | 30D | 70D | 15D |
Xライトは万能。
Xサーモからは、絶対にパンクしない鋼の意思が伝わります(笑)
ウーバーライトの軽さはバケモノ級。
どこでこの軽量性と、断熱性(R値)が変わってくるのでしょうか?
ネオエアーシリーズの特徴とともに、カタログ内容を嚙み砕いて解説していきます!
違いはサーマキャプチャー(アルミフィルム)の枚数
生地の厚み以外にどうやら「サーマキャプチャー」と呼ばれるテクノロジーに違いがあるようです。
サーマキャプチャーは、Xライトには3枚、Xサーモには5枚使われているとのこと。
サーマキャプチャーて何ぞやん?
って感じなので、いろいろ調べてきました。
イメージ図でも紹介しましたが、エアマットの内側は△の骨組み構造になっているようです。
これはどうやら「ペラッペラに薄い」ものでできており、それがシルバーなのか否かで決まるよう。
他にサーマキャプチャーが使われているのが、Zライトソルでした。
Zライトソルと言えば、アルミ蒸着。
調べていると要するに、中に入っている△構造が、タダのペラペラかアルミ蒸着のペラペラかの違い。
こんな解釈で良さそうですね。
トライアンギュラーコアマトリクス
先に触れてしまいましたが、△構造は「トライアンギュラーコアマトリクス」と名付けられていました。
こちらは、どのネオエアーにも備わっており、こちらも断熱性に一役買っているらしいです。
そしてもう一つ、△構造が空気の流れを程よく遮断することで、寝心地を安定させるとか。
エアマットでもプワプワしないのは、そんなこだわりがあったのですね!
ネオエアー Xライト NXT
新 | 旧 | |
---|---|---|
R値 | 4.5 | 4.2 |
重量 | 354g | 350g |
厚み | 7.6cm | 6.4cm |
生地 | 30D | 30D |
価格 | 39,600円 | 30,800円 |
夏~残雪期までテント泊が可能な、一個あれば万能マットのネオエアーXライト。
たった4gの重量増加で、R値が+0.3の向上、厚みは1.2cmも増加しました。
テント内に薄い銀マットを敷く方であれば、厳冬期もこれで十分と言えそうですね。
弱点があるとすれば、やはり価格でしょう。
ただでさえ高かったXライトも、新型により価格が上がっています。
米国シアトル製であることや物価高の影響もありそうね…
余談ですが、シアトルはAmazonやMicrosoft発祥の地だったりします。
とはいえやはり、軽くて暖かいです。
R値が4.5の高さで、354gという軽量マットはほかに存在せず、序盤の紹介の通り「スペックお化け」です。
30Dリップストップナイロンを使用しているため、他社製品に比べパンクに強いです。
モチヅキ総合カタログ2023
軽いのに、他社製品の20Dよりも丈夫な生地というのがポイントでもあります。
エアマットの気になるところと言えば、やはりパンク。
この10Dの差は非常に大きいと言えそう。
そして地味な変更点として、前モデルよりも「シャカシャカ感」が軽減しているとのこと。
以前よりそこまで気になりませんでしたが、より良いものを作ろうとする姿勢に、本気度を感じますね。
個人的にサーマレストは、マットの改良速度が他社より速い印象を受けます。
ほぼマット専門業者みたいなものですから、マットへの力の注ぎ方が違うのでしょう。
ネオエアー Xサーモ NXT
新Xサーモ | 旧Xサーモ | |
---|---|---|
R値 | 7.3 | 6.9 |
重量 | 439g | 430g |
厚み | 7.6cm | 6.4cm |
生地 | 70D(ボトム) | 70D(ボトム) |
価格 | 44,000円 | (不明) |
すみません!
旧型の価格を把握できませんでした!
ですが、感覚的に値上がりはしていると分かりますね。
Xサーモは9gの増加で、R値を0.4向上させてきました。
これは、今までトップに君臨していたEXPEDのUltra7RのR値7.1を上回る暖かさですね。
これですね。
こちら495gなので、重量に関しても大きく差を付けました。
そして、注目すべきが70Dというボトム(底面)の厚みです。
パンクしたら終わりとも言える、厳冬期が想定です。
絶対にパンクしないという、鋼の意思が感じ取れますね(笑)
旧型ですが、Xサーモは本当に暖かいです。
Zライトと比較してみると、寝袋のスペックを一段落とすことも余裕な程でした。
ネオエアーウーバーライト
ウーバーライト | テンサー(NEMO) | |
---|---|---|
R値 | 2.3 | 1.6 |
重量 | 250g | 345g |
厚み | 6.4cm | 8㎝ |
生地 | 15D | 20D |
価格 | 42,900円 | 17,500円 |
一応、エアマットで軽量な二つを比較してみました。
ウーバーライトの明らかなスペックと、圧倒的な価格差が見て取れますね(笑)
ウーバーライトに関しては、2023年にスペック向上をしていません。
厚みは6.4cm据え置きのまま、おそらく完成された状態だと感じます。
バルブはウイングロックバルブなので、3倍速い空気入れは健在です。
軽量マットに関してはコチラでも触れていますが、比較することでウーバーライトの優れた点がより認識できるかと思います。
形状とサイズについて
今までスペック表示をしてきたのは、全てレギュラーサイズのベイパー(マミー型)での比較です。
ここからは、サイズと形状について考察していこうかと思います。
僕の経験を通した話なので、わりと個人的な意見になること、ご了承ください。
ベイパー(マミー型)
レギュラー:51×183cm
上記がレギュラーサイズ、つまりは基本的なサイズになります。
足元にかけて細くなっていく形状で、多くのマットがこの形状を採用しています。
そして、今期から仕様が変更。
マックス(長方形)は、ワイドタイプ以外無くなりました。
ワイド:64×183cm
つまり、長方形=ワイド=64cm幅という選択となります。
重量は510g。
レギュラーサイズの354gとの差が思ったより開きますね。
皆さんも同意見かと思いますが、よほど快適性を求めないのであれば、Xライトはコチラの形状かなと思っています。
ウーバーライトには、この形状しかありませんね。
マックス(長方形)
以前までは、マックス(長方形)にもレギュラーサイズ(51cm幅)が存在したのですが…
ワイドに統一されましたね。
とはいえ、Xサーモに関しては、マックスやワイドを採用する利点があると思っています。
Xサーモは、雪洞泊や雪中テント泊に用いることが想定されますよね?
肘や足がマットからはみ出た場合、雪に触れて寒いです。
そのため、なるべく落ちないように、ギリギリの寝返りを強いられるのです。
後述しますが、51cmという幅は、男性だと肩幅程度です。
寝返りもその場でしなければならないというのは、ちょっと面倒。
439g→652gと、結構な上昇にはなりますが、Xサーモに限って言えばこの形状もアリかもしれません。
女性用サイズ
嬉しいことに、XライトにはSサイズが存在します。
Sサイズとはいえ、168cmなので女性が想定ですね。
R値や厚みは変わらず、重量は354g→326gに軽量化。
おまけに値段も軽量しているのは、非常にありがたい(笑)
注意点として、ウーバーライトのSサイズは119cmで、XサーモにSサイズはありません。
性能は良いがコスパが良い訳ではない!
こうしてみていると、どうしても価格の差が気になりましたね。
物価の高い、米国原産というのも理由の一つかもしれません。
とはいえ、性能が他よりずば抜けているのも事実。
生地も他より厚みがあるので、パンクの有無を考えると、ランニングコスト的にはお得かもしれませんね!
ご自分の感覚に従って、納得のいくマットを選んでみてください!
ちなみにですが、「エアマット」でお考えの場合は、個人的にEXPEDはコスパ良好です。
NEMOはインフレータブルが強いかも。