登山を始めて7年以上。
メリノウールのソックスって、地味に凄いんじゃないかな?
そう思うようになってきましたので、レポートしてみます!
どうも!アバウトドアです!
登山用の靴下選び。
最初のうちは、安物からそこそこ良いものまで、靴下選びに難儀しました。
僕はサンダルでも登山をしますし、トレランシューズも使います。
それでもベーシックな登山においては、メリノウールの靴下が凄く調子がいいってことに、最近気が付きました。
あと重要な事として、ひとくちに「メリノウール」と言いましても、それはただ「メリノ種」のウールを使っているだけに過ぎません。
ナイロンとの配合率だったり、厚みの話も大切になってくるので、ぜひ最後まで見て頂けると良いかなと思います!
ここでは春秋~冬の登山や、割と長距離登山の話をします。筆者はトレランやサンダル登山も行いますので、真夏のカンタンな日帰り登山では、ウール配合率の低いソックスや、薄手のソックスも使います。
メリノウールの靴下が一番よかった、というお話
今僕の家には、これだけ登山用の靴下があります(厳冬期用は映していません)。
あとは過去に使っていた靴下が、このほかに3種類ありまして、それらは廃棄しました。
イマイチ履き心地が良くなかった靴下と、速攻穴が開いた靴下です。
今回は「悪かった靴下」も含めて、感想を述べていきます!
全部で7種類使ってきましたが、結局メリノウールが一番調子よいと感じましたので、そのレポートですね。
とにかく臭わない
こちら、僕の登山用ソックスの中で、最も酷使されているメリノウール。
モンベルの定番メリノソックスでもあり、ほどほど暖かいのでちょっとした秋冬シーズンにも使っています。
疲れない
登山におけるウールの立ち位置と言えば、「臭わない」ことが有名です。
もちろんそれもありますが、隠れた性能として「クッション性」が挙げられます。
耐圧分散性能が高いので、介護分野にも用いる人もいるほど。
僕は病院勤務だったので、患者さんが用いる場面も見ていました。
「ウール 褥瘡(床ずれ)」とかで検索してみると、そのクッション性能が分かるはずです。
とにかくそのクッション性がよく分かるレビューを、僕の妹がしてくれました。
うちの妹なのですが、家族で立山登山をするときに、一度のためにメリノソックスを購入。
妹はロックフェス狂いでもあり、1年にどれくらいだろ?
50回くらいはライブやらフェスやらに行くはず。
そんな妹が、モンベルのメリノウールソックスを、まさかの2着追加購入(笑)
これすごくいいわ、フェスで8時間立ちっぱしても疲れん!
え、これブログで紹介してよ!
ぜんぜん悪くならないし!
フェス狂いの妹は、3連泊用のソックスとして、1+2足をもって長期遠征に行くとのこと。
どうやらそれほど気に入ってくれたようです(笑)
メリノウールのソックスは、実は疲れないことでも登山においてはかなりの利点ですよね。
モンベルのソックスは「パイル編み」といって、さらにクッション性の高い編み方をしています。
なので余計に疲れに良いのでしょう。
耐久性が高い
僕のモンベルメリノソックスは、5年くらいは使ったでしょうか。
暖かく快適なので、登山だけじゃあなく、キャンプとかスノーボードにも酷使しています。
特にスノボなんかは、皮がすりむけるくらいにカカトを使っているのですが…
靴下のほうはまだまだ現役。
どうしてこうも強いのだろうと、不思議なくらいには強いです。
僕はふくらはぎが太いのですが、伸びて使い物にならないのも不思議でした。
調べてみると、どうやらウールの特性として「伸縮性」もあるよう。
なるほど納得。
どれだけ履いて使ってもビロビロにならないのは、伸縮性のおかげだったようです。
形状記憶に近い性能なんじゃないかな?と、そんなイメージすら沸きました。
ほかの靴下も色々使ってみた、けど…
サポートソックスも使った
僕が最初に購入した登山用の靴下は、ヒマラヤの独自ブランドのサポートソックスでした。
蒸れ感が絶妙にちょっとだけ不快であり、サポートが苦しい。
そして靴の中でずれました。
なので廃棄。
WICも使った
モンベル・ウィックロンのソックスも夏用に導入しました。
確かにこっちは、メリノウールよりも最初は涼しい感じで、今でもほどほど使っています。
それでも、メリノウールよりも伸縮性に乏しいのでしょう、歩いているうちに靴下が寄りやすい気がします。
安物のサポートソックスよりはマシですが。
沢山使ううちに性能の限界が来たのか、臭いを僅かながら発生するようになりまして、メリノウールの良さを実感し始めています。
まあ、WICも悪くはないです!
安いものは調子が悪い
安いメリノを購入したりもしたのですが、モンベルより早めに穴が開きました。
あとは暑すぎたりもしましたが、何故でしょうかね。
ウールはウールだったのですが、他のナイロンやポリエステル側の性能が悪かったのか?
なんにせよ、それなりに2000円くらいする靴下ってのは、性能が良いんだろうな、って実感しました。
ウールの特性
ウール配合のソックスが調子いいよって話をしましたので、ウールについて簡単におさらいしておきます。
何故臭わないか、という事が分かります。
水分を「吸収する」
まずはウールの概要図。
こっちがポリエステル。
違いがあるとすれば、ウールは仲間で繊維質であり、ポリエステルは中実。
繊維質のウールは中に水分や湿気をため込むので、湿度の調整が効きやすい、というのがざっくりとした解説。
対して合成繊維は、どれだけ細くしたとしても、中には水は入りません。
水分はまとわりつくだけなので、乾きは早いですが、湿気も簡単に逃がします。
合成繊維が良いような気がするけど…
程よい湿度
湿度を逃がすというのは、良いんですけど悪くもあり。
ウールは繊維の中に程よくため込むだけなので、蒸れるほど不快ではありません。
逆に程よい湿度は、暖かさを逃がしません。
冬に乾燥していると、寒いのと同じですね。
バクテリアの発生がしにくい
ウールは繊維の中に、湿度をため込みます。
対して合成繊維は、繊維の周りに水分がくっつくだけです。
ウールが繊維にまんべんなく行きわたるイメージで、合成繊維は結露しているイメージをしてもらうと分かりやすいかも。
土壁や木材は、よどど濡れっぱなしでなければ快適であり、カビも生えません。
しかし、クロスの壁や窓際のカーテンは、湿気を吸わないので結露します。
結果として菌が繁殖して、カビが生えます。
合成繊維の臭いの発生は、木材に対する窓際のカーテンだとか、珪藻土や土壁に対するクロスの壁が、カビを発生するのと似たようなイメージだと思って頂ければ。
ウールはある程度配合されてた方が良い
これら「菌が発生しにくい」特性が利点として高いので、ウールはある程度配合されているソックスがおすすめ。
かといって、ウールばかりのソックスも問題だったり、、、
ウールの配合率の話
僕はちょっと寒い時期や、泊りの登山などは、ウール50~60%くらいの配合が好みです。
夏場の低山なんかは暑いので、ウール配合率は20%程度に落としたいですね。
例えばこちらのダーンタフのメリノソックス。
ウール配合率は61%
キャラバンのこちらは80%
こっちは66%
中にはウール30%というものや、「メリノウール使用」と書かれるだけで、%表示のないものも。
ウールの配合率は、ちゃんと見ると良いです!
メリノウールという言葉が、若干ブランド化されすぎて、使っているだけで売れる感があるので注意したいですね。
とはいえウール100%だとか、あまり高すぎるのは微妙な気もします。
理由を以下に解説します。
ウール100%は滑る
分かりやすい解説をしてくれている方が居ましたので、お借りします。
この方の言うとおり、ウール配合率が高いと「滑る」のですよね。
素材の問題なのでしょうが、理由はよく分かりません。
僕もウール100%のソックスを履いたことがありますが、かなり滑ります。
せっかくクッション性が高くても、滑りで歩きのパワーをロスしちゃあ勿体ないですね。
僕の場合、60%くらいまでの滑り感は許容できました!
快適さとパワーロス(歩きやすさ)。
脚力と代謝などを天秤にかけ、自分で好きな割合を見つけるのも良いかもしれませんね!
メリノウール性登山用靴下
モンベル メリノウール トレッキング ソックス
ウール | 58% |
ナイロン | 26% |
ポリエステル | 14% |
ポリウレタン | 2% |
僕が5年間使い続けて、調子よいと感じたメリノソックス。
ウール配合率も丁度良い感じで、耐久性もバツグンでした。
DARN TOUGH ライトハイカー マイクロクルー ライトウェイト クッション
ウール | 43% |
ナイロン | 54% |
ポリウレタン | 3% |
ライトウェイトなので、日帰り登山のイメージ。
それでもウール配合率は結構高いので、省スペースで快適性を確保する。
ローカットやミドルカットの靴+日帰り程度の荷物、といった組み合わせに良いですね。
生涯補償で有名なダーンタフなので、薄手でも耐久性にはお墨付きです。
DARN TOUGH ブーツソック ミッドウェイト クッション
ウール | 62% |
ナイロン | 36% |
ポリウレタン | 2% |
ミッドウェイトなので、ウール率が上がりました。
ちょっと夏の登山には暑いかもしれませんね。
防臭性・クッション性を重視したい場合に、選択肢として上がりそう。
DARN TOUGH マウンテニアリング マイクロクルー ヘビーウェイト フルクッション
ウール | 80% |
ナイロン | 28% |
ポリウレタン | 2% |
ウール配合率は80%という高さと、ループ編みクッション。
ここまでくると暖かさ重視となり、冬用にしたいですね。
滑るとの話もありますが、冬はどうしても「厚みと暖かさ」のバランスが難しいです。
なるべくウールの保温力に頼りたいので、どうしても配合率は上がりますね。
ここまでくると、靴に入るか相性確認が必要です。
キャラバン メリノウール・パイルソックス
ウール | 69% |
ナイロン | 23% |
ポリウレタン | 8% |
モンベルだとデザインがちょっとアレだし、ダーンタフはいかにも高い。
そんな場合に、キャラバンのソックスは非常に丁度良い。
裏面パイル編みでクッション性も良く、ベーシックかつコスパの良いソックスですね。
スマートウール ハイク ライトクッション クルー
ウール | 56% |
ナイロン | 41% |
ポリウレタン | 3% |
最後はウールインナーで有名なスマートウール。
ちゃっかり靴下も出していますね。
4ディグリーエリートフィットシステムという独自の形状を採用し、ずれにくさを再現しています。